大賞賞
「マゼンタ100」日向 蓬

 

日向 蓬(ひなた・よもぎ)
1969年生れ。2002年、「マゼンタ100」で第1回「女による女のためのR-18文学賞」大賞を受賞。四作の書下ろしを加えて単行本として『マゼンタ100』を刊行した。愛読書は「ゴルゴ13」。大阪で生れ、引越し12回を経て現在大阪在住。

受賞者対談

受賞の言葉
「官能」について考えてみました。
 エロティシズムはもちろんですが、季節の変わり目に人を振り向かせる花の香りも、仕事に対する使命感や情熱も、どれもみなとても官能的に私には感じられます。何故なら、それらはみな「生きる気力」につながるからです。
 そして、折角「いのち」に近い性に生まれついたのですから、より貪欲に、かつストイックに、いのちとエロティシズムに向き合っていきたいと私は願います。

 …漠然と、そんなようなことを書いてみたいと思いつきました。
 タイトルはすぐに決まりました。自分にとって思い入れのあるエピソードを、時代の空気を、いのちを、エロティシズムを代弁してくれるのはこの色しかないと思いました。ぎらぎらと乱反射するような、蓮っ葉な、明らかに何かが過剰な色です。
 物語の味付けは、甘くて酸っぱくてホットなタイ料理をイメージしました。

 原稿用紙五枚以上の文章を書いたのは、夏休みの宿題の読書感想文以来のことです。
 出来上がって、友人に読んでもらったところ、
「テンとかマルが滅茶苦茶で、どこで息継ぎしたらええかわからへん」
 と言われましたが、私はチャレンジャーなので勇気を出して応募してみました。
 思いがけず大賞をいただくことができて、驚きと喜びで混乱していますが、この素敵なきっかけに感謝して、できることならこれから先、とびきり“官能的な”文章を書いてゆきたいです。

 本当にどうもありがとうございます。