竜崎は、「原理原則」に従って生きる警察官僚です。建前や保身は念頭になく、世辞や打算、ごまかしを一切行わず、「捜査に必要な権限を行使するために出世はしたほうがよい」「理不尽な上司の命令には断じて盲従すべきでない」という発言をしてきました。「変人」と評される一方、「信念のキャリア」としてさまざまな難事件を解決に導き、部下からの厚い信頼を得ています。
竜崎は家族の起こした不祥事のために、警察庁長官官房というエリートコースから外され、警視庁第二方面本部に属する大森署署長への異動を命じられました。警察官僚であればまずこの時点で組織を去るという降格人事でしたが、そこでいかんなく実力を発揮、警察内で高く評価され、やがて本流に返り咲くことに──。
竜崎伸也の解決してきた事件の数々、そして彼の組織人としての成長をあなたの眼で目撃してください。