ホーム > 書籍詳細:源氏物語 第五集 花宴/葵

平安文学の最高峰「源氏物語」を現代語で訳した円地文子畢生の大作を朗読。

源氏物語 第五集 花宴/葵

円地文子/訳、竹下景子/朗読

4,644円(税込)

本の仕様

発売日:2010/06/25

読み仮名 ゲンジモノガタリ05ハナノエンアオイ
シリーズ名 新潮CD
発行形態 オーディオブック
判型 [3CD]170分
ISBN 978-4-10-830237-2
C-CODE 0893
価格 4,644円

【花宴】紫宸殿の桜の宴が催された日の夜、藤壺との逢瀬を求めて御殿をさまよい歩いていた源氏は、たまたま戸口の開いていた弘徽殿の細殿に忍び入り、「朧月夜に似るものぞなき」と口ずさむ女と契ってしまう。【葵】賀茂の祭の御禊の日、行列に供奉する源氏の姿を一目見ようと出かけた六条の御息所は、葵の上の一行と車の場所をめぐって争いを起こしてしまう。以来、御息所の恨みは止まず煩悶のあまりとうとう生霊となって葵の上にとり憑いてしまった。

著者プロフィール

円地文子 エンチ・フミコ

(1905-1986)東京生れ。国語学者・上田萬年の次女。日本女子大附属高女中退。早くから古典、特に江戸末期の頽廃耽美趣味に親しんだ。1935(昭和10)年、戯曲集『惜春』を処女出版したのち小説に転じ、『朱を奪ふもの』(1956年)『傷ある翼』(1960年)『虹と修羅』(1968年)の三部作で谷崎潤一郎賞、『遊魂』(1971年)で日本文学大賞を受賞。1967年より『源氏物語』の現代語訳に取り組み、1973年に完成。1985年文化勲章を受章した。

竹下景子 タケシタ・ケイコ

愛知県生まれ。東京女子大学文理学部卒業。1973年、NHK「波の塔」でデビュー。「クイズダービー」での活躍をはじめ、「モモ子」シリーズ、「北の国から」、NHK大河ドラマなど多くのテレビドラマに出演。映画「男はつらいよ」では、第32作、第38作、第41作でマドンナ役を務める。1993年出演の山田洋次監督作品「学校」で、第17回日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞。アニメ「火の鳥」の声優、ナレーションなど、語りにも定評がある。

目次

DISC-I(1)~(2)31分21秒――花宴
DISC-I(3)24分26秒 DISC-II(1)~(2)53分23秒 DISC-III(1)~(3)60分34秒――葵

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解説

【DISC-I】花宴
 光源氏二十歳の春。内裏紫宸殿の左近の桜を愛でて、花の宴が催された。漢詩にも舞にも長け輝くばかりの光源氏、藤壺は目を奪われながらも「あの罪さえなければ」と心乱れる。
 一方光源氏は、藤壺への恋心を抑えられない。宴が果て月が空に浮かぶ頃、酔い心地も手伝って藤壺の御殿に忍び寄る。だが戸は隙も無く閉ざされて、彼は胸の火照りを持て余す。見れば向かいの弘徽殿の細殿に、戸口が一つ開いている。やおら上がり込むと、そこへ若く高貴な女が古歌を口ずさみながらやって来た。「朧月夜に似るものぞなき」。この歌により「朧月夜」と呼ばれる女君だ。浪漫に身を任せ、二人は一夜の関係を持つ。
「花宴」は、『源氏物語』中最も優艶な巻と言ってよい。大胆不敵で色好みの面目躍如たる光源氏、ささやき声で彼と知り、自ら身をゆだねる朧月夜の君。だが彼女の正体は、光源氏の敵対勢力右大臣家の六の君、つまり弘徽殿の女御の妹だった。光源氏の兄である東宮との縁談も進んでいるというのに、光源氏の魅力には抗えなかったのだ。
 巻の終わりは右大臣家の藤の宴。光源氏は初めて彼女の素性を知る。危険な恋と分かりつつ、光源氏は捕らえた手を放さない。爛漫の桜と藤、おぼろ月、微酔と夢幻に彩られ、歌人藤原俊成をして「源氏見ざる歌よみは遺恨のことなり」と言わせた一巻である。
【DISC-I II III】葵
 光源氏は二十二歳。父の桐壺帝が退位し兄の朱雀帝が即位してから、世の権勢は右大臣勢力に占められ、彼は鬱々とした日々を送っていた。そんな中、正妻の葵の上が懐妊。光源氏十二歳の元服時に結婚して以来初のことで、一家は喜びに沸く。
 折りしも賀茂神社の祭りが盛大に行なわれ、光源氏はその御禊の行列に参加することとなった。彼を一目見ようと、大路は物見の車でひしめきあう。ところがその大衆の面前で、葵の上一行が光源氏の年来の愛人、六条御息所の車に乱暴、車を壊し見物の場所も奪うという事件が起こってしまった。この時の屈辱が引き金となり、御息所の心は平静を失い、やがて生霊となって葵の上に取り憑く。
 この巻には、幾つもの名場面がある。既に述べた、一条大路でのいわゆる「車争い」の場面。また葵の上の難産の床、見守る光源氏の眼前に六条御息所の生霊が現れる場面。そしてどうにか出産を終えた葵の上が、光源氏と初めてしみじみと心を触れ合わせる場面。だがその直後、葵の上は死ぬ。これから夫婦らしい夫婦となろうという時に妻を喪い、光源氏が哀悼の涙に暮れる場面は、切々と胸を打つ。
 そしてもう一つ大切なのが、成長した若紫との新枕の場面である。正妻の死と交代するように、『源氏物語』準主役紫の上が、いよいよ光源氏の妻としての人生を歩みだす。
山本淳子(京都学園大学教授)

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