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強く生きた憧れの女流

作成者:芸術新潮

芸術新潮
「芸術新潮」2016年9月号

 長谷川町子が漫画家デビューしたのは昭和10(1935)年。弱冠15歳であり、日本初の女流漫画家の誕生でもあった。
 戦後間もない昭和21(1946)年、新聞紙上で「サザエさん」が初登場する。以後、町子は28年にも渡って「サザエさん」を描きつづけた。もっとも、創作に苦しんだり、体調不良だったりして何度も休載。〈当たりさわりがなくてちゃんとした存在価値のあるものと思うと、つらい〉という町子の言葉に、老若男女誰もが読者になりうる新聞ゆえの苦悩が窺える。

 ここにご紹介するのは、町子同様、夢と信念を持ち、颯爽と生きた女性たちの本。彼女たちの姿に触れると、きっと勇気が湧いてくる。

(紹介している女性たち)
葛飾応為/宇野千代/石井桃子/沢村貞子/白洲正子林芙美子高峰秀子向田邦子須賀敦子ワダエミ

北斎に「美人画では敵わない」と言わせ、西洋の陰影表現を体得し、全身全霊を絵に投じた絵師。

北斎になりたいのか。そうかもしれない。いや、違う。もっと違う北斎だ。つまりはわたしになりたいんだ。

[葉室麟/もの作る者は闇を駆ける 「波」2016年4月号より →全文へ]

他の浮世絵とはまったく違う表現方法、そして光と影の美しさに息を呑みました。まさに「出会ってしまった」んです。

[朝井まかて/【インタビュー】謎の女絵師を追って 「波」2016年4月号より →全文へ]

人生にまつわる面倒も、ひとたび絵筆を握ればすべて消え去る。

桜の着物の似合う恋多きひとは、作家として、着物のデザイナーとして、98年の生涯を夢中で駆け抜けた。

それにしても、恋をするたびに“あなた色”に染まっていくといっても、その染まり方がただことではない。

[香山リカ/“あなた色”に染められる、というすごさ 「波」2006年12月号より →全文へ]

男から別れを切り出せるように仕向けてやって、自分はどんなに辛くても男を追わないのが宇野千代流。

[担当編集者のひとこと より →全文へ]

泥棒と人殺しのほかは何でもした

頽廃的な恋愛心理を柔軟な感覚と特異な語り口で描き尽す

作家として翻訳者として編集者として、あふれる才能のすべてを「子ども時代の幸福」に捧げた百一年の稀有な生涯。

子どもにとってなぜ「文学」が必要なのか。

[本書より →立ち読みへ]

どんな時代、政治体制下でもゆらぐことのない、真に心の栄養となる本当のお話を作り、あるいは選び、訳し、届ける

[堀江敏幸/空白を埋める試み 「波」2014年7月号より →全文へ]

自立した女性のさきがけでもあった石井桃子の人生と仕事、そして子供だけでなく大人たちをも勇気づけてくれる、滋味あふれる「ことば」を紹介。

おとなになってから 老人になってから あなたを支えてくれるのは子ども時代の「あなた」です

84歳までの27年間、毎日続けた献立日記。それは名女優にして名文家でもあった沢村貞子さんという人の、暮しかた、愛しかたの記録でもありました。

沢村さんの文章は推敲をかさねて、とにかく「削る」人だったそうです。料理の盛りつけがとても美しかった、とも。

[担当編集者のひとこと より →全文へ]

アンチ・グルメの記録

[本書 目次より →目次へ]

母さんは戦前、治安維持法違反で逮捕され、仲間がどんどん転向していく中で、どうして、みんなが幸せに暮らそうと言ったらいけないんですかと、頑張り続けた。

[本書より 黒柳徹子/初心を貫いた人――私の「母さん」 →立ち読みへ]

いったい、白洲正子という人は、いかにしてかの「白洲正子」になったのか――。

ものの意匠に何らとらわれることなく、本来の裸形をしかと見すえ続けてきた人

日本が高度成長期に沸く時代、あえて「かくれ里」を求め歩き、独自の美意識を全開に、古典の美と魂に深々と触れた白洲正子の代表作

秘境と呼ぶほど人里離れた山奥ではなく、ほんのちょっと街道筋からそれた所に、今でも「かくれ里」の名にふさわしいような、ひっそりとした真空地帯があり、そういう所を歩くのが、私は好きなのである。

[本書より →立ち読みへ]

眼利き、文章家として知られる白洲正子の本領は、実は「きもの」でした。

くれぐれも、年齢より自分に似合うということ、全体の調和を考えること、きものの上手な買い方といって、それ以外にはありません。

[本書より →立ち読みへ]

林芙美子が人生の節目に訪れ、愛した場所。

私生児として生れた彼女は、古里を知らず、13歳で尾道の学校に入るまで、両親の行商について九州各地を転々としていました。

[担当編集者のひとこと より →全文へ]

泳いだ海、恋をした山

[本書より →立ち読みへ]

私は宿命的に放浪者である

[本書 目次より →目次へ]

一人の若い女性が飢えと貧困にあえぎ、職を転々としながらも、向上心を失うことなく強く生きる姿を描く。

日本エッセイスト・クラブ賞受賞作。

「お前なんか人間じゃない、血塊だ」――養母に投げつけられた身も凍るような言葉。

人気商売とはいいながら、こんなことが許されていいのだろうか……。

[本書より →立ち読みへ]

私の歌った「同期の桜」で決意を固め、爆弾と共に散った若き将兵も何人かはあったはずだ。私がみせた涙で「生」への決別を誓った軍人もあったに違いない。あの日の涙は、何人かの人間を殺している。

[本書より →立ち読みへ]

大女優の唯一の望みは「結婚」だった。

かたや出演料一本100万円の今をときめく大女優、かたや月給2万5000円也の青年助監督

[担当編集者のひとこと より →全文へ]

夫婦に愛の演技はいるか

[本書 目次より →目次へ]

料理上手で食いしん坊、器、書画、骨董にも熱中し、暇さえあれば旅に出る。

向田さんの暮らしぶりは、いい意味で大らかで、素敵に生き崩しているといった印象を受けます。とりすましていないとでもいうのでしょうか。

[佐々木恭子/かっこつけないかっこよさ 向田邦子の魅力 「波」2003年8月号より →全文へ]

「あら、こういうの、いいわね」と楽しげに、けれどしっかりとした自分の眼で選んでいく

昭和の暮らしと家族を書きつづけた向田が「貫太郎のモデルは私の父である」と語り、最も愛着の深かった一作。

ここには、家族や人のつながりとか、親が子を思い、人が誰かのことを思いやる心がストレートに「こういうものだ」「ここまで自分の心を人前に出していいんだ」と見事に描かれています。

[道尾秀介、烏兎沼佳代/ 向田邦子の小説家デビュー作、完結!? 「波」2013年8月号より →全文へ]

早世の天才作家が大切に守り続けたものとは何か。

向田邦子は「歴史より記憶」を大切にする作家でした。

[踏み破った女流作家|担当編集者のひとこと より →全文へ]

イタリアで暮らした遠い日々、そして、めぐり合った人たちのよろこびや悲しみ。

彼女が描く人びとの不器用で誠実な生き方に共感し、彼女が描くイタリアにあこがれました。

[担当編集者のひとこと より →全文へ]

異なる言語のあいだに、等しく生きたひと

[本書 目次より →目次へ]

書物を愛し、語り合う楽しみを持つ世の人々に惜しまれて逝った著者が、知の光と歴史の影を愛惜に満ちた文体で綴った作品集。

無垢な少女を信仰へ、遥かヨーロッパへと誘ったものは何だったのか。

「できあがったカテドラルに席を得ようとする人間」ではなく、「自分がカテドラルを建てる人間」であろうとした

[佐久間文子/錯綜する時間の糸で織り上げられた物語 「波」2014年9月号より →全文へ]

男子と同じ教育を受け、自立した考えをもち、当時としては遅い結婚をした抽斎の妻五百の生き方にとりわけ須賀は感銘を受けた。鴎外の史伝を読むように、と須賀に指示したのは彼女の父である。

[佐久間文子/錯綜する時間の糸で織り上げられた物語 「波」2014年9月号より →全文へ]

名だたる監督に敬愛され、映画やオペラの大作を手がける衣装デザイナーが語る仕事術。

脚本を読み込み、世界中から資料を集めて吸収し、一流の職人との協同を通じて試作を繰り返す。

[井出幸亮/グローバルなひと。 「波」2013年6月号より →全文へ]

あれだけ大きな仕事をしていても、組織化せず、マネージャーすらつけず、75歳という年齢も感じさせないフットワークの軽さ

[担当編集者のひとこと より →全文へ]

役者が肉体によって表現することを、私は衣装で表現していくのです。

[本書より →立ち読みへ]

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