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浮雲

二葉亭四迷/著

539円(税込)

発売日:1951/12/18

  • 文庫

卑しい人間が出世し理想を抱く人間が没落していくのは何故なのか。ここから、この国の近代文学は始まった。悩める日本人を描いた不朽の古典的名作。

江戸文学のなごりから離れてようやく新文学創造の機運が高まりはじめた明治二十年に発表されたこの四迷の処女作は、新鮮な言文一致の文章によって当時の人々を驚嘆させた。秀才ではあるが世故にうとい青年官吏内海文三の内面の苦悩を精密に描写して、わが国の知識階級をはじめて人間として造形した『浮雲』は、当時の文壇をはるかに越え、日本近代小説の先駆とされる作品である。

書誌情報

読み仮名 ウキグモ
シリーズ名 新潮文庫
発行形態 文庫
判型 新潮文庫
頁数 304ページ
ISBN 978-4-10-101403-6
C-CODE 0193
整理番号 ふ-3-2
ジャンル 文芸作品
定価 539円

著者プロフィール

二葉亭四迷

フタバテイ・シメイ

(1864-1909)元治元年、江戸市ヶ谷生れ。本名長谷川辰之助。東京外国語学校露語科に学ぶ。1886(明治19)年、坪内逍遥と会って『浮雲』を書きはじめ、1887~1891年にかけて刊行。1889年内閣官報局雇員となり、1899年、東京外国語学校ロシア語科教授となる。1902年、東京外国語学校を辞し、ハルビンへ向かう。1904年、大阪朝日新聞社東京出張員となり、『其面影』『平凡』などを連載。1908年、朝日新聞露都特派員としてペテルブルクに向かう。1909年、肺結核のため帰国途中、ベンガル湾上にて死去。

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