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鹿鳴館

三島由紀夫/著

781円(税込)

発売日:1984/12/24

  • 文庫

僕が今夜暗殺しようとしているのは、僕の父なんです――。最高傑作の呼び声高い表題作ほか四篇。

明治19年の天長節に鹿鳴館で催された大夜会。恋と政治の渦中に、交錯する愛憎、暗殺の企み、裏切り。乱舞する四人の男女が巻き込まれていく運命は――。〈はじめて書いた俳優芸術のための作品〉と三島が言った表題作。他に「怪物的女性」が登場する嫉妬劇「只ほど高いものはない」、六世中村歌右衛門のために書かれた「朝の躑躅(つつじ)」などを収録。自作解題付。

  • 舞台化
    鹿鳴館(2007年10月公演)
目次
鹿鳴館
只ほど高いものはない
夜の向日葵
朝の躑躅
*
自作解題

書誌情報

読み仮名 ロクメイカン
シリーズ名 新潮文庫
装幀 foto Voyager/カバー写真、Getty Images/カバー写真、新潮社装幀室/デザイン
発行形態 文庫
判型 新潮文庫
頁数 432ページ
ISBN 978-4-10-105035-5
C-CODE 0193
整理番号 み-3-35
ジャンル 戯曲・シナリオ
定価 781円

どういう本?

タイトロジー(タイトルを読む)

 この作品はとにかく「お芝居」を書こうとしたものだ。史実や時代考証には無頓著で、杜撰を極めている。明治十九年十一月三日の鹿鳴館における天長節夜会には、ここに見られるような事件は絶対に起らなかった。但し、歴史の欠点は、起ったことは書いてあるが、起らなかったことは書いてないことである。そこにもろもろの小説家、劇作家、詩人など、インチキな手合のつけ込むスキがあるのだ。(『鹿鳴館』について 文学座プログラム・昭和三十一年十一月 本書411ぺージ)

著者プロフィール

三島由紀夫

ミシマ・ユキオ

(1925-1970)東京生れ。本名、平岡公威(きみたけ)。1947(昭和22)年東大法学部を卒業後、大蔵省に勤務するも9ヶ月で退職、執筆生活に入る。1949年、最初の書き下ろし長編『仮面の告白』を刊行、作家としての地位を確立。主な著書に、1954年『潮騒』(新潮社文学賞)、1956年『金閣寺』(読売文学賞)、1965年『サド侯爵夫人』(芸術祭賞)等。1970年11月25日、『豊饒の海』第四巻「天人五衰」の最終回原稿を書き上げた後、自衛隊市ヶ谷駐屯地で自決。ミシマ文学は諸外国語に翻訳され、全世界で愛読される。

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