笹の舟で海をわたる
825円(税込)
発売日:2017/06/28
- 文庫
平凡を選んだ主婦と謎めく義妹。戦後という海原に漂い出した二つの心を辿る最高傑作。
朝鮮特需に国内が沸く日々、坂井左織は矢島風美子に出会った。陰湿ないじめに苦しむ自分を、疎開先で守ってくれたと話す彼女を、しかし左織はまるで思い出せない。その後、左織は大学教師の春日温彦に嫁ぐが、あとを追うように、風美子は温彦の弟潤司と結婚し、人気料理研究家として、一躍高度成長期の寵児となっていく……。平凡を望んだある主婦の半生に、壮大な戦後日本を映す感動の長篇。
書誌情報
読み仮名 | ササノフネデウミヲワタル |
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シリーズ名 | 新潮文庫 |
装幀 | 石井理恵/カバー装画、新潮社装幀室/デザイン |
発行形態 | 文庫 |
判型 | 新潮文庫 |
頁数 | 544ページ |
ISBN | 978-4-10-105833-7 |
C-CODE | 0193 |
整理番号 | か-38-13 |
ジャンル | 文学賞受賞作家 |
定価 | 825円 |
著者プロフィール
角田光代
カクタ・ミツヨ
1967年神奈川県生れ。1990年「幸福な遊戯」で海燕新人文学賞を受賞しデビュー。1996年『まどろむ夜のUFO』で野間文芸新人賞、2003年『空中庭園』で婦人公論文芸賞、2005年『対岸の彼女』で直木賞、2006年「ロック母」で川端康成文学賞、2007年『八日目の蝉』で中央公論文芸賞、2011年『ツリーハウス』で伊藤整文学賞、2012年『紙の月』で柴田錬三郎賞、『かなたの子』で泉鏡花文学賞、2014年『私のなかの彼女』で河合隼雄物語賞、2021年『源氏物語』(全3巻)訳で読売文学賞(研究・翻訳賞)を受賞。著書に『キッドナップ・ツアー』『くまちゃん』『笹の舟で海をわたる』『坂の途中の家』『タラント』他、エッセイなど多数。
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