
聖母の鏡
979円(税込)
発売日:2001/08/29
- 文庫
死ぬために来たスペインだった。彼と出逢うまでは……。
乾いた南国での客死。ただそのためにだけ、やって来たスペインだった。彼と出逢い、あの鏡のような泉を目にするまでは……。海霧にけぶる釧路湿原と、償いきれぬ過去とを胸底に棲みつかせた女、顕子。妻に去られ、ひとり帰郷したアンダルシアで、オリーブ畑を守り続ける元・国際便トラック運転手、ミゲル。人生のたそがれ時の、微妙に揺れ輝く光のただ中に立つ男と女、そして、その愛の形。
目次
男
女
波
解説 道浦母都子
書誌情報
読み仮名 | セイボノカガミ |
---|---|
シリーズ名 | 新潮文庫 |
装幀 | 小島満樹子/カバー装画、新潮社装幀室/デザイン |
発行形態 | 文庫 |
判型 | 新潮文庫 |
頁数 | 656ページ |
ISBN | 978-4-10-111410-1 |
C-CODE | 0193 |
整理番号 | は-3-10 |
ジャンル | 文芸作品 |
定価 | 979円 |
著者プロフィール
原田康子
ハラダ・ヤスコ
(1928-2009)東京生れ。生後1年で父親の赴任地である釧路に移住する。釧路市立高女を卒業し、1945年、東北海道新聞の記者となる。1951年に同僚と結婚。1955年「北海文学」で連載していた『挽歌』が「群像」編集長の目にとまり、翌年に出版されて70万部のベストセラーとなり、女流文学賞も受賞する。1999年『蝋涙』で再び女流文学賞を、2003年『海霧』で吉川英治文学賞をそれぞれ受賞。その他『北の林』『恋人たち』『遠い森』『病める丘』『風の砦』『星の岬』『虹』等の著書がある。
この本へのご意見・ご感想をお待ちしております。
感想を送る