
夜と霧の隅で
737円(税込)
発売日:1963/08/02
- 文庫
- 電子書籍あり
もう一つのアウシュヴィッツ――「安死術」。ナチスの指令に抵抗する精神科医たちの苦悩と苦闘。芥川賞受賞作を含む、初期傑作5編。
第二次大戦末期、ナチスは不治の精神病者に安死術を施すことを決定した。その指令に抵抗して、不治の宣告から患者を救おうと、あらゆる治療を試み、ついに絶望的な脳手術まで行う精神科医たちの苦悩苦闘を描き、極限状況における人間の不安、矛盾を追究した芥川賞受賞の表題作。他に「岩尾根にて」「羽蟻のいる丘」等、透明な論理と香気を帯びた抒情が美しく融合した初期作品、全5編。
目次
岩尾根にて
羽蟻のいる丘
霊媒のいる町
谿間にて
夜と霧の隅で
羽蟻のいる丘
霊媒のいる町
谿間にて
夜と霧の隅で
解説 埴谷雄高
書誌情報
読み仮名 | ヨルトキリノスミデ |
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シリーズ名 | 新潮文庫 |
発行形態 | 文庫、電子書籍 |
判型 | 新潮文庫 |
頁数 | 304ページ |
ISBN | 978-4-10-113101-6 |
C-CODE | 0193 |
整理番号 | き-4-1 |
ジャンル | 文学賞受賞作家 |
定価 | 737円 |
電子書籍 価格 | 539円 |
電子書籍 配信開始日 | 2013/09/06 |
著者プロフィール
北杜夫
キタ・モリオ
(1927-2011)本名・斎藤宗吉。東京青山生れ。旧制松本高等学校を経て、東北大学医学部を卒業。神経科専攻。1960年、半年間の船医としての体験をもとに『どくとるマンボウ航海記』を刊行。同年、『夜と霧の隅で』で芥川賞を受賞。その後、『楡家の人びと』(毎日出版文化賞)、『輝ける碧き空の下で』(日本文学大賞)などの小説、歌集『寂光』を発表する一方、「マンボウ・シリーズ」や『あくびノオト』などユーモアあふれるエッセイでも活躍した。父、斎藤茂吉の生涯をつづった「茂吉四部作」により大佛次郎賞受賞。
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