
勇者は語らず
605円(税込)
発売日:1987/04/25
- 文庫
- 電子書籍あり
損得ではない。保身でもない。大事なのは、静かに信念を貫くこと。ページをめくるごと、そんな城山さんの穏やかな声が聞こえてくるようだ。――阿川佐和子 日本車輸出に賭けた男の気骨を描く名作。
戦中生死を共にした冬木毅と山岡悠吉。戦後、冬木は自動車メーカーの人事部長に、山岡は下請け会社の社長として奮闘していた。高度経済成長の波に乗り日本車の海外輸出に踏み切るも、不当なバッシングを受け苦境に立たされる。憤る山岡と対照的に沈黙を守る冬木。口を噤み、無理に耐えるのが勇者たる日本人のあるべき姿なのか――。戦後日本を支えたビジネスマンの気骨を描く長編。
書誌情報
読み仮名 | ユウシャハカタラズ |
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シリーズ名 | 新潮文庫 |
発行形態 | 文庫、電子書籍 |
判型 | 新潮文庫 |
頁数 | 304ページ |
ISBN | 978-4-10-113319-5 |
C-CODE | 0193 |
整理番号 | し-7-19 |
ジャンル | 文芸作品、文学賞受賞作家 |
定価 | 605円 |
電子書籍 価格 | 495円 |
電子書籍 配信開始日 | 2012/10/01 |
著者プロフィール
城山三郎
シロヤマ・サブロウ
(1927-2007)名古屋生れ。海軍特別幹部練習生として終戦を迎える。一橋大学を卒業後、愛知学芸大に奉職し、景気論等を担当。1957(昭和32)年、『輸出』で文学界新人賞を、翌年『総会屋錦城』で直木賞を受賞し、経済小説の開拓者となる。吉川英治文学賞、毎日出版文化賞を受賞した『落日燃ゆ』の他、『男子の本懐』『官僚たちの夏』『秀吉と武吉』『もう、きみには頼まない』『指揮官たちの特攻』等、多彩な作品群は幅広い読者を持つ。2002(平成14)年、経済小説の分野を確立した業績で朝日賞を受賞。
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