
虚空遍歴〔下〕
781円(税込)
発売日:1966/11/01
- 文庫
- 電子書籍あり
「おれはこんなことをしてはいられないんだ」破滅、そして訪れる静かな感動――。
江戸で行き詰った冲也は、浄瑠璃の本場、大阪で一本立ちしようと決意し江戸をあとにするが、上方でも無惨な失敗に終り、次第に深酒にひたるようになる。冲也はさらに北陸の金沢へと遍歴を続けるのだが……。おのれの人生を芸道との孤独な苦闘に賭けて悔いることのなかった男を通し、「人間の真価はなにを為したかではなく、何を為そうとしたかだ」という著者の人間観を呈示した長編。
書誌情報
読み仮名 | コクウヘンレキ2 |
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シリーズ名 | 新潮文庫 |
発行形態 | 文庫、電子書籍 |
判型 | 新潮文庫 |
頁数 | 464ページ |
ISBN | 978-4-10-113412-3 |
C-CODE | 0193 |
整理番号 | や-2-12 |
ジャンル | 文学賞受賞作家 |
定価 | 781円 |
電子書籍 価格 | 693円 |
電子書籍 配信開始日 | 2012/06/01 |
著者プロフィール
山本周五郎
ヤマモト・シュウゴロウ
(1903-1967)山梨県生れ。横浜市の西前小学校卒業後、東京木挽町の山本周五郎商店に徒弟として住み込む。1926年「須磨寺附近」が「文藝春秋」に掲載され、文壇出世作となった。『日本婦道記』が1943年上期の直木賞に推されたが、受賞を固辞。以後、「柳橋物語」「寝ぼけ署長」「栄花物語」「樅ノ木は残った」「赤ひげ診療譚」「五瓣の椿」「青べか物語」「虚空遍歴」「季節のない街」「さぶ」「ながい坂」と死の直前まで途切れなく傑作を発表し続けた。
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