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飢餓海峡〔上〕

水上勉/著

990円(税込)

発売日:1990/04/08

  • 文庫
  • 電子書籍あり

貧しさから這い上がるには、殺ししかなかった。圧倒的リアリティで人間の宿命を描き切る水上文学の金字塔。

樽見京一郎は京都の僻村に生まれた。父と早く死に別れて母と二人、貧困のどん底であえぎながら必死で這い上がってきた男だ。その彼が、食品会社の社長となり、教育委員まで務める社会的名士に成り上がるためには、いくつかの残虐な殺人を犯さねばならなかった……。そして、巧なり名を遂げたとき、殺人犯犬飼多吉の時代に馴染んだ酌婦、杉戸八重との運命的な出会いが待っていた……。

目次
序章 遭難
第一章 発端
第二章 釈放者
第三章 廃港
第四章 湯野川
第五章 消えた舟
第六章 岩幌と函館の間
第七章 黒い家
第八章 下北の女達
第九章 富貴屋にて
第十章 破綻
第十一章 娼婦の町
第十二章 歳月
第十三章 舞鶴

書誌情報

読み仮名 キガカイキョウ1
シリーズ名 新潮文庫
発行形態 文庫、電子書籍
判型 新潮文庫
頁数 512ページ
ISBN 978-4-10-114124-4
C-CODE 0193
整理番号 み-7-24
ジャンル 文学賞受賞作家
定価 990円
電子書籍 価格 649円
電子書籍 配信開始日 2008/05/01

著者プロフィール

水上勉

ミズカミ・ツトム

(1919-2004)福井県生れ。少年時代に禅寺の侍者を体験する。立命館大学文学部中退。戦後、宇野浩二に師事する。1959(昭和34)年『霧と影』を発表し本格的な作家活動に入る。1960年『海の牙』で探偵作家クラブ賞、1961年『雁の寺』で直木賞、1971年『宇野浩二伝』で菊池寛賞、1975年『一休』で谷崎賞、1977年『寺泊』で川端賞、1983年『良寛』で毎日芸術賞を受賞する。『金閣炎上』『ブンナよ、木からおりてこい』『土を喰う日々』など著書多数。2004(平成16)年9月永眠。

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