
臍の緒は妙薬
398円(税込)
発売日:2011/04/26
- 文庫
小さなかけらに刻まれた秘密。魅惑に満ちた純文学短編集。
人間の大病は一生に三度ほど。そのとき自分の臍の緒を煎じて飲むと妙薬となる、という。幼少期に肺炎を患った峰子は、自分のそれの行方が俄かに気になる。ラスト1行に戦慄する表題作ほか、皇国の世に小学校を包む妙なる調べ「月光の曲」、亡夫の運命を高名な占い師に尋ねたくなった妻の心理「星辰」、コーンスターチを大量購入する女の秘密「魔」。生の不思議に酔う、純文学短編集。
目次
月光の曲
星辰
魔
臍の緒は妙薬
星辰
魔
臍の緒は妙薬
解説 菅野昭正
書誌情報
読み仮名 | ヘソノオハミョウヤク |
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シリーズ名 | 新潮文庫 |
発行形態 | 文庫 |
判型 | 新潮文庫 |
頁数 | 176ページ |
ISBN | 978-4-10-116105-1 |
C-CODE | 0193 |
整理番号 | こ-9-5 |
ジャンル | 文芸作品、文学賞受賞作家 |
定価 | 398円 |
著者プロフィール
河野多惠子
コウノ・タエコ
(1926-2015)1926(大正15)年、大阪生れ。大阪府女専(大阪女子大学)卒。〔文学者〕同人になり、1952(昭和27)年、上京。1961年「幼児狩り」で新潮社同人雑誌賞、1963年「蟹」で芥川賞を受賞。著書に、『不意の声』『谷崎文学と肯定の欲望』(共に読売文学賞)、『みいら採り猟奇譚』(野間文芸賞)、『後日の話』(毎日芸術賞、伊藤整賞)、『秘事』『河野多惠子全集』など。日本芸術院会員。文化功労者。
判型違い(単行本)
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