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サイレント・マイノリティ

塩野七生/著

649円(税込)

発売日:1993/06/30

  • 文庫
  • 電子書籍あり

声なき声を大切にしない国に、未来なんてない。多数派の「正義」を疑う、珠玉のエッセイ集。

みずからの置かれた状況を冷静に把握し、果たすべき役割を完璧に遂行する。しかも皮相で浅薄な価値観に捉われることなく、すべてを醒めた眼で、相対的に見ることができる人間――それが行動的ペシミスト。「声なき少数派」である彼らの代表として、大声でまかりとおっている「多数派」の「正義」を排し、その真髄と美学を、イタリア・フィレンツェで綴ったメッセージが本書である。

目次
マイノリティ“宣言”
ある脱獄記
幸福な例
知られざる英雄
イェルサレム問題
第二の人生
生きのびる男
アテナイの少数派
故郷のない男の話
間奏曲(インテルメッツォ)
凡なる二将
歴史そのままと歴史ばなれ
ある余生
地の塩
ルネサンス時代の45+
その人の名は言えない
真の保守とは……
自由な精神
キプロスの無人街
西洋の智恵
オリエンタル・レストラン
四十にして惑わず
私の衰亡論
偽物づくりの告白
城下町と城中町
「今日的意義」について
外国ボケの弁明
ラヴ・ストーリー
ラディカル・シック
権力について
全体主義について
 解説 中野 翠

書誌情報

読み仮名 サイレントマイノリティ
シリーズ名 新潮文庫
発行形態 文庫、電子書籍
判型 新潮文庫
頁数 352ページ
ISBN 978-4-10-118107-3
C-CODE 0195
整理番号 し-12-7
ジャンル 評論・文学研究、ノンフィクション、歴史・地理、ビジネス・経済
定価 649円
電子書籍 価格 605円
電子書籍 配信開始日 2016/06/17

著者プロフィール

塩野七生

シオノ・ナナミ

1937年7月7日、東京生れ。学習院大学文学部哲学科卒業後、イタリアに遊学。1968年に執筆活動を開始し、「ルネサンスの女たち」を「中央公論」誌に発表。初めての書下ろし長編『チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷』により1970年度毎日出版文化賞を受賞。この年からイタリアに住む。1982年、『海の都の物語』によりサントリー学芸賞。1983年、菊池寛賞。1992年より、ローマ帝国興亡の歴史を描く「ローマ人の物語」にとりくむ(2006 年に完結)。1993年、『ローマ人の物語I』により新潮学芸賞。1999年、司馬遼太郎賞。2002年、イタリア政府より国家功労勲章を授与される。2007年、文化功労者に選ばれる。2008ー2009年、『ローマ亡き後の地中海世界』(上・下)を刊行。2011年、「十字軍物語」シリーズ全4冊完結。2013年、『皇帝フリードリッヒ二世の生涯』(上・下)を刊行。2017年、「ギリシア人の物語」シリーズ全3巻を完結させた。

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