手のひらの音符
693円(税込)
発売日:2016/08/27
- 文庫
- 電子書籍あり
あの人、今頃どこで何をしてるんだろう――。そう思い出す〈誰か〉がいる、すべての人へ!
デザイナーの水樹は、自社が服飾業から撤退することを知らされる。45歳独身、何より愛してきた仕事なのに……。途方に暮れる水樹のもとに中高の同級生・憲吾から、恩師の入院を知らせる電話が。お見舞いへと帰省する最中、懐かしい記憶が甦る。幼馴染の三兄弟、とりわけ、思い合っていた信也のこと。〈あの頃〉が、水樹に新たな力を与えてくれる――。人生に迷うすべての人に贈る物語!
書誌情報
読み仮名 | テノヒラノオンプ |
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シリーズ名 | 新潮文庫 |
発行形態 | 文庫、電子書籍 |
判型 | 新潮文庫 |
頁数 | 384ページ |
ISBN | 978-4-10-120561-8 |
C-CODE | 0193 |
整理番号 | ふ-53-1 |
ジャンル | 文芸作品 |
定価 | 693円 |
電子書籍 価格 | 693円 |
電子書籍 配信開始日 | 2017/02/17 |
担当編集者のひとこと
人生に迷って、思い出した。もう一度会いたい人を。
あの人、今頃どこで何してるんだろう――と思ったとき、それを知る方法は昔よりも増えたように思います。Facebook、twitter、LINEの「知り合いかも?」の表示などなど。さまざまなツールで、もう会うこともない人の〈いま〉を知ることが容易になった時代にも、どうしても消息が分からない人もいます。そんな〈誰か〉がいる方に、ぜひ読んでいただきたい一冊です。
2016/09/02
どういう本?
装幀
人形作家・にしおゆきさんに、本書のために作っていただいた陶製の人形を使っています。主人公の水樹は服飾デザイナーなので、腕にはピンクッションが。
ランキング
紀伊國屋書店の「キノベス!2015」第13位
一行に出会う
人はいつだって、知らない間に一生のさよならをしている。(本書24ぺージ)
著者プロフィール
藤岡陽子
フジオカ・ヨウコ
1971(昭和46)年、京都生れ。同志社大学文学部卒業。報知新聞社にスポーツ記者として勤務。退社後、タンザニア・ダルエスサラーム大学に留学。帰国後に小説の執筆を始め、2006(平成18)年「結い言」で北日本文学賞選奨を受賞。2009年『いつまでも白い羽根』でデビュー。ほかの著書に『トライアウト』『波風』『おしょりん』『テミスの休息』などがある。