
幸四郎的奇跡のはなし
649円(税込)
発売日:2015/03/30
- 文庫
小さな奇跡なら、自分で起こせる――。名優の素顔が垣間見える珠玉のエッセイ。
歌舞伎十八番「勧進帳」。2008年、九代目松本幸四郎は、奈良東大寺で千回目となる弁慶を演じた。二月堂の鐘や秋の虫の音が響く中、大仏殿の甍ごしに昇る美しい満月――。舞台に立ち続ける傍らには、いつも家族がいた。「襲名とは命を継ぐこと」と語った父。個性豊かな三人の子供。一門を切り盛りする妻。小さな奇跡を積み重ね、見果てぬ夢を抱いて駆け抜けた半生を綴る自伝的エッセイ。
目次
はじめに
奇跡のはなし その一
弁慶の旅/一期一会/基地のない沖縄で/森繁久彌さん/雪の富士/初舞台三代/楽屋風景/ひきこもり/劇評/演劇として/入試と入社
奇跡のはなし その二
三代襲名と父母との別れ/内蔵助と由良之助/熊谷と大判事/都市伝説/世話物/本当の大歌舞伎/台詞
奇跡のはなし その三
現代劇ハムレット/王様と越路さん/王様との別れ/『王様と私』英公演/妹・麗子/6ペンス/ブロードウェーの初舞台/真似るは学ぶ/無名の役者/ブロードウェー残照/オーラ!よく来た/アマデウス/カエサルに捧ぐ/シェークスピア劇
奇跡のはなし その四
黄金の日日/山河燃ゆ/王様のレストラン/シアターナインス/照薫のこと/息子市川染五郎/松本紀保/松たか子/妻・紀子/我が至福の時/幸四郎的奇跡のはなし/夢の三代サンタ
奇跡のはなし その五
四つのちょっとしたエピソード/権ちゃん、早いよ!/支える人たち/ミュージカルの声/歴史の陰に/写楽
おわりに
文庫版あとがき
文庫版あとがき
書誌情報
読み仮名 | コウシロウテキキセキノハナシ |
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シリーズ名 | 新潮文庫 |
発行形態 | 文庫 |
判型 | 新潮文庫 |
頁数 | 192ページ |
ISBN | 978-4-10-126521-6 |
C-CODE | 0174 |
整理番号 | ま-43-1 |
ジャンル | エッセー・随筆、ノンフィクション |
定価 | 649円 |
著者プロフィール
松本幸四郎
マツモト・コウシロウ
1942(昭和17)年東京生れ。1981年九代目松本幸四郎を襲名。「勧進帳」弁慶役で1100回、全国47都道府県上演達成。ミュージカル「ラ・マンチャの男」ではブロードウェイで、「王様と私」をウエストエンドで全編英語で単独主演。「ラ・マンチャの男」の上演回数は1200回を記録している。日本芸術院賞、毎日芸術賞、菊池寛賞など受賞多数。2005(平成17)年紫綬褒章。2009年日本芸術院会員。2012年文化功労者認定。他の著書に『父と娘の往復書簡』(松たか子との共著)句集『仙翁花』『松本幸四郎 私の履歴書』などがある。
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