
めぐらし屋
572円(税込)
発売日:2010/06/29
- 文庫
亡父の遺品に記された「めぐらし屋」とは? 蕗子さんのまわり道の日々を描く傑作長篇。
長く疎遠だった父、その遺品の整理中に見つけた大学ノートには、表紙に大きく「めぐらし屋」と書かれていた。困惑する娘の蕗子(ふきこ)さんに、折も折、当のめぐらし屋を依頼する見知らぬ客からの電話が舞い込む。そして、父の独居暮らしに淡い輪郭が与えられるたび、蕗子さんの遠い記憶は小さくさざめくのだった……。地方都市を舞台に、温かで端正な筆致で描く、飾りない人びとの日常光景。
書誌情報
読み仮名 | メグラシヤ |
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シリーズ名 | 新潮文庫 |
装幀 | 清塚紀子/カバー装画、新潮社装幀室/デザイン |
発行形態 | 文庫 |
判型 | 新潮文庫 |
頁数 | 208ページ |
ISBN | 978-4-10-129475-9 |
C-CODE | 0193 |
整理番号 | ほ-16-5 |
ジャンル | 文芸作品、文学賞受賞作家 |
定価 | 572円 |
著者プロフィール
堀江敏幸
ホリエ・トシユキ
1964(昭和39)年、岐阜県生れ。1999(平成11)年『おぱらばん』で三島由紀夫賞、2001年「熊の敷石」で芥川賞、2003年「スタンス・ドット」で川端康成文学賞、2004年同作収録の『雪沼とその周辺』で谷崎潤一郎賞、木山捷平文学賞、2006年『河岸忘日抄』、2010年『正弦曲線』で読売文学賞、2012年『なずな』で伊藤整文学賞、2016年『その姿の消し方』で野間文芸賞、ほか受賞多数。著書に、『郊外へ』『書かれる手』『いつか王子駅で』『めぐらし屋』『バン・マリーへの手紙』『アイロンと朝の詩人 回送電車III』『未見坂』『彼女のいる背表紙』『燃焼のための習作』『音の糸』『曇天記』ほか。
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