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未見坂

堀江敏幸/著

649円(税込)

発売日:2011/04/26

  • 文庫

惑いを抱えたまま、刻まれてゆく人びとの歳月。谷崎賞、川端賞、木山捷平賞受賞作『雪沼とその周辺』に続く、連作短編集。

山肌に沿い立ち並ぶ鉄塔の列、かつて移動スーパーだった裏庭のボンネットバス、ゆるやかに見え実は急な未見坂の長い道路……。時の流れのなか、小さな便利と老いの寂しさをともに受けいれながら、尾名川流域で同じ風景を眺めて暮らす住民たちのそれぞれの日常。そこに、肉親との不意の離別に揺れる少年や女性の心情を重ねて映し出す、名作『雪沼とその周辺』に連なる短編小説集。

目次
滑走路へ
苦い手
なつめ球
方向指示
戸の池一丁目
プリン
消毒液
未見坂
トンネルのおじさん
解説 小野正嗣

書誌情報

読み仮名 ミケンザカ
シリーズ名 新潮文庫
装幀 三谷龍二/立体、広瀬達郎(新潮社写真部)/写真、新潮社装幀室/デザイン
発行形態 文庫
判型 新潮文庫
頁数 272ページ
ISBN 978-4-10-129476-6
C-CODE 0193
整理番号 ほ-16-6
ジャンル 文芸作品、文学賞受賞作家
定価 649円

著者プロフィール

堀江敏幸

ホリエ・トシユキ

1964(昭和39)年、岐阜県生れ。1999(平成11)年『おぱらばん』で三島由紀夫賞、2001年「熊の敷石」で芥川賞、2003年「スタンス・ドット」で川端康成文学賞、2004年同作収録の『雪沼とその周辺』で谷崎潤一郎賞、木山捷平文学賞、2006年『河岸忘日抄』、2010年『正弦曲線』で読売文学賞、2012年『なずな』で伊藤整文学賞、2016年『その姿の消し方』で野間文芸賞、ほか受賞多数。著書に、『郊外へ』『書かれる手』『いつか王子駅で』『めぐらし屋』『バン・マリーへの手紙』『アイロンと朝の詩人 回送電車III』『未見坂』『彼女のいる背表紙』『燃焼のための習作』『音の糸』『曇天記』ほか。

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