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養老訓

養老孟司/著

572円(税込)

発売日:2010/06/29

  • 文庫

私は、年をとって良かったな、と思うことがたくさんあります。しみじみ読んでよかった、上機嫌に生きる知恵。

日本には、不機嫌で笑わない年寄りが多い気がします。しかし人生において、年をとったからこそ良かったと思えることはたくさんあります。私もいい年こいたじいさんですから、年寄りの立場から、こんな考え方をすればもう少し機嫌よく人生を過ごせるんじゃないか、ということを言っておきたくなりました──著者の七〇歳を記念して刊行された、大人のための笑って過ごす生き方の知恵。

目次
訓の壱 不機嫌なじいさんにならない
苦虫じいさん、現る/老人文化を取り戻す/外されて喜ぶ/土をいじる/国を考える
訓の弐 感覚的に生きる
感覚とは何か/現代人は音痴である/いい年こいてテレビを信用しない/言葉のありがたさを知る/言葉は現実を切る/幸せの定義はできない
訓の参 夫婦は向かい合わないほうがいい
正面はあぶない/他人とは直角に交わる/合力は強い/贈るなら要らないものを
訓の四 面白がって生きる
若い人を気味悪がらない/本ばかり読まない/つまらない本はない/好き嫌いはなくす/細かいことを気にする/健康法を信じない/柔らかい地面を歩いてみる
訓の五 一本足で立たない
「何でもあり」は結構なこと/「仕事は自分のため」ではない/仕事は「預かりもの」/「自分のために生き」ない/自分の定年を考える/定年後は早くから考える/滅私奉公は危ない/格差よりメシ/ほんものの「市民」とは/まずは身の回りから/何でも昔がいいわけではない/常識をひっくりかえす/まだやることがある
訓の六 こんな年寄りにはならないように
仕方がないで片付けよう/世の中は思い通りにならないもの/下手な物知りにならない/きちんとする/団体行動はさける
訓の七 年金を考えない
年金に期待しない/社会的コスト/年金で得をする唯一の方法/家は広いほうがいいか/「お金を使わない」という幸せ/不信は高くつく/最悪の事態を考える/最大の資産は体力/終の棲家問題/まばらに住む/日本は面白い/地元を知る/田舎でケチらない/プッツンと逝く
訓の八 決まりごとに束縛されない
約束事を知る/憲法改正なんかどうでもいい/ビリや欠点を大事にする/スパッと決めるのは危ない/抜け道は悪くない/お人よしでいい/制度を過信しない
訓の九 人生は点線である
ボケの恐怖/安楽死のやっかいなところ/余命を信じない/ガンから考える機会をもらう/人生は点線である/美田を残せ/笑うしかない
解説 南伸坊

書誌情報

読み仮名 ヨウロウクン
シリーズ名 新潮文庫
発行形態 文庫
判型 新潮文庫
頁数 208ページ
ISBN 978-4-10-130836-4
C-CODE 0195
整理番号 よ-24-6
ジャンル 倫理学・道徳、教育・自己啓発、趣味・実用
定価 572円

著者プロフィール

養老孟司

ヨウロウ・タケシ

1937(昭和12)年、鎌倉生れ。解剖学者。東京大学医学部卒。東京大学名誉教授。1989(平成元)年『からだの見方』でサントリー学芸賞受賞。著書に『唯脳論』『バカの壁』『手入れという思想』『遺言。』『ヒトの壁』など多数。池田清彦との共著に『ほんとうの環境問題』『正義で地球は救えない』など。

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