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娘に語るお父さんの歴史

重松清/著

539円(税込)

発売日:2016/02/27

  • 文庫
  • 電子書籍あり

思春期の娘と中年を迎えた父が考えた。未来は明るい? 幸せって何? 親子で読みたい物語。

「お父さんの子どもの頃って、どんな時代だったの?」15歳の娘の問いを機に、父は自分が育ってきた時代の「歴史」を振り返ることに。あの頃、テレビが家庭の中心だった。親たちは「勉強すれば幸せになれる」と教えていた。宇宙や科学に憧れ、明るい未来を信じて全力疾走していた……。そして、父が出した答えとは。明日へ歩み出す子どもたちへ、切なる願いが込められた希望の物語。

目次
序章のまえに
序章 お父さんだって、昔は子どもだった

第一章 子どもたちはテレビとともに育った
テレビが送り出す二つのもの
テレビはお父さんの幼なじみだった
テレビは子どもたちに「時間」を教えた
お茶の間に全員集合、の時代
やがて哀しきテレビかな
第二章 子どもたちは「パパとママ」に育てられた
両親の呼び方が変わった
核家族の「核」とは……
子どもは夫婦の愛の結晶
「勉強しなさい!」はママの決まり文句
「幸せ」のありかが見えていた
いいこと、あるの?
第三章 子どもたちは「ふつう」を期待されていた
「どっちもあり」がなぜできないの?
「ふつう」の境界線
保育園は幼稚園より「下」なのか?
子どもは「よき生産人」たれ
大事なこと、ではあるのだが……
トモコさん、怒る!
「できれば……」のプレッシャー
オレは「かわいそう」だったのか?
「ふつう」に負けるな、子どもたち
第四章 子どもたちは、小さな「正義の味方」だった
時間が、急に速くなった
「速さ」は絶対的な「いいこと」だった
自転車に乗った正義の味方
三分間は速い? 遅い?
専守防衛のヒーローたち
第五章 子どもたちは「未来」を夢見ていた
あの頃は、こんな時代だった
「科学」が元気だった頃
走りつづけるニッポン
子どもたちは戦場にいた
あの頃は、こんな時代でもあった
おとなのずるさが子どもを傷つけた
それでも未来は信じられた
終章 きみたちがおとなになる日のために
終章のあとで

参考文献

書誌情報

読み仮名 ムスメニカタルオトウサンノレキシ
シリーズ名 新潮文庫
発行形態 文庫、電子書籍
判型 新潮文庫
頁数 224ページ
ISBN 978-4-10-134934-3
C-CODE 0195
整理番号 し-43-24
ジャンル エッセー・随筆、文学賞受賞作家
定価 539円
電子書籍 価格 506円
電子書籍 配信開始日 2016/08/26

著者プロフィール

重松清

シゲマツ・キヨシ

1963(昭和38)年、岡山県生れ。出版社勤務を経て執筆活動に入る。1991(平成3)年『ビフォア・ラン』でデビュー。1999年『ナイフ』で坪田譲治文学賞、同年『エイジ』で山本周五郎賞を受賞。2001年『ビタミンF』で直木賞、2010年『十字架』で吉川英治文学賞、2014年『ゼツメツ少年』で毎日出版文化賞を受賞。現代の家族を描くことを大きなテーマとし、話題作を次々に発表している。著書は他に、『流星ワゴン』『疾走』『その日のまえに』『きみの友だち』『カシオペアの丘で』『青い鳥』『くちぶえ番長』『せんせい。』『とんび』『ステップ』『かあちゃん』『ポニーテール』『また次の春へ』『赤ヘル1975』『一人っ子同盟』『どんまい』『木曜日の子ども』『ひこばえ』『ハレルヤ!』『おくることば』など多数。

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