ホーム > 書籍詳細:暴力は親に向かう―すれ違う親と子への処方箋―

おとなしかった子どもがひきこもり、親を殴るのはなぜか。原因と解決へのステップを示す。

暴力は親に向かう―すれ違う親と子への処方箋―

二神能基/著

649円(税込)

本の仕様

発売日:2010/02/01

読み仮名 ボウリョクハオヤニムカウスレチガウオヤトコヘノショホウセン
シリーズ名 新潮文庫
装幀 getty images/カバー写真、新潮社装幀室/デザイン
発行形態 文庫
判型 新潮文庫
ISBN 978-4-10-137572-4
C-CODE 0136
整理番号 ふ-40-2
ジャンル 社会学
定価 649円

「もう殺されますから、今日すぐに息子を連れていってください」と電話で助けを求める母親。「息子と本気で対決すれば、殺すか、殺されるしかない」そう覚悟を決めていた父親。家庭という密室で、「勝ち組教育」「友達親子」といった親の価値観の強制に追い詰められた子供達が、暴力で伝えていることは何か。1000件を超えるひきこもり、ニートの相談にのってきた著者が示す解決へのステップ。

著者プロフィール

二神能基 フタガミ・ノウキ

1943(昭和18)年、韓国大田(テジョン)市生れ。認定NPO法人「ニュースタート事務局」理事。早稲田大学政治経済学部卒業。学習塾、幼稚園経営を経て、世界各地の教育プロジェクトに参画。早稲田大学講師、文部科学省、千葉県などの各種委員を歴任。1993(平成5)年から目的を喪失した若者をイタリアのトスカーナ地方の農園に預け、彼らの元気を取り戻そうとするプロジェクトを手がける。その後、千葉県でひきこもりや不登校、ニートの若者たちの再出発を支援するNPO法人「ニュースタート事務局」を設立。著書に『希望のニート』『暴力は親に向かう』『「子供のために」を疑う』『働かない息子・娘に親がすべき35のこと』『ニートがひらく幸福社会ニッポン』がある。

目次

はじめに
第一章 激増する家庭内暴力
「助けてください。もう殺人事件が起きます」
包丁を手にとった息子
母親を連れ戻す、息子のいやがらせ
「死ね、死ね」と包丁を畳につき立てる母親
家庭内暴力の実数は把握できない
ニートの2割が親に暴力をふるっている
男女の比率は「8対2」
暴力は一番の理解者である母に向かう
母親は自分の無力さに対する自覚がない
直樹君がひきこもりになった理由
「教師の子、PTA役員の子」という閉塞感
直樹君の暴力が始まった
息子の顔色をうかがって暮らす生活
息子と刺し違える覚悟の父親
「身体的な暴力」から「心の暴力」へ
それでも母親は自分を責め、助けを求めない
第二章 奴隷化する親、暴君化する子供
家庭内暴力が起こる家庭は「普通の家庭」
暴力をふるうのも「普通の子」
家庭内暴力の子は、家を出ると乱暴しない
なぜ「普通の子」が暴力をふるうのか
家庭内暴力が長期化する仕組み
遠方からの相談者が多い理由
家庭内暴力は、長引けば長引くほど悪質化する
16年間で取り返しのつかなくなった若者
「親の奴隷化」が一番の原因
2年間、風呂場から出てこない女の子
親が奴隷化すればするほど、子供は暴君化する
「充分、手加減している」と言う子供
第三章 「普通の子」が暴力をふるう理由
家庭内暴力を起こすのは皆、普通の子
未来が見えないことへの不安
自分自身への嫌悪感
3つの象徴的な言葉
家庭内暴力は、親への叫び
直樹君が30歳前に大暴れした理由
親は「子供の叫び」を理解できない
親の側にも、暴力を生み出す要因がある
「家庭内冷戦」という親子の断絶
「家庭内冷戦」の4つの段階
「家庭内冷戦」が暴力の温床になっている
「友達親子」が子供を暴力に駆り立てる
息子を「友達」にした母親
母親は「友達」から「奴隷」になった
母親が一番の話し相手という若者
一億総友達ファミリー
「友達親子」の系譜
団塊の世代が「金属バット殺人事件」から学んだもの
「友達親子」は子供に指針を示さず、反抗期を与えない
「友達親子」には、問題が起こった時の解決能力がない
「お前のせいで失った時間を返せ!」
「自主性尊重」というごまかし
「母親のまなざし」の強制力
気づいた時には、子供は自分の足では歩けない
第四章 「勝ち組教育」がすべての根源
親はみんな子供想い
本当の原因は親ではない
「勝ち組教育」が本当の「犯人」
「勝ち組教育」に走る親たち
「お受験パパ」の急増
母親の愛情も「勝ち組教育」にからめとられている
「勝ち組教育」とは無縁でいられない
「勝ち組路線」は、勉強・就職だけに留まらない
「勝ち組」からこぼれ落ちた若者
「あなたも子供に殺されますよ」
「勝ち組教育」しか選択肢がなくていいのか
同窓会で子供の話はタブー
子供をありのまま受け入れられない
「勝ち組教育」はかなりの確率で破綻する
「お受験パパ」が危険な理由
違う価値観の対立ではなく、同じ価値観で対立している
「勝ち組路線」に戻ろう、戻ろう、とする
医者をめざしたある若者の悲劇
親が「勝ち組路線」を撤退しても、子供はそれしかめざせない
「勝ち組教育」は、子供の多様な可能性を奪っている
進学校はハイリスク・ハイリターン
有名進学校の実態
「学校をやめろ」と校門前でビラを配った精神科医
第五章 家庭内暴力とどう向き合うか
家庭内暴力を「自分の問題」として考える
起こった時にどうするかが大切
解決以前の「5つの心構え」
 (1)現実逃避をしない
 (2)もう過去の話はしない
 (3)いたずらに悲観しない
 (4)「特効薬」は求めない
 (5)「リスクのない解決策はない」ことを知る
最大にして最初の一歩は、第三者に助けを求めること
本当にその子は「病気」か
子供を殺してはならない
子供に殺されてもいけない
家庭内暴力の解決に向けた「3つのステップ」
 (1)家庭内暴力を「休戦」する
 (2)多様な体験
 (3)自分の道探し
「3つのステップ」でよくなった翔君の例
若者は自然治癒力を持っている
親の決断を阻む「核家族自立主義」の呪縛
「子供の自主性」にこだわる親は決断できない
父親はいつまでたっても決断できない
「飛び立て」と言いながら、足首をつかんで離さない母親
親離れ・子離れできない親子
庭一面のカーネーションで母を迎えた息子
90歳の母親が67歳の娘に
「父親を殺します。兄を殺します。姉を殺します。そして自殺します」
子供に「3つの能力」を育ててやる
体験のぜいたくをさせよう
子供の頃の失敗体験は大切
親はリスクを冒さなければならない
3歳までは「王様」、7歳から12歳までは「召使い」、15歳からは「自主性にまかせる」
子供の価値観を育ててあげる
親は「壁」になれ
子供を大人に育てるには、二人の親だけでは足りない
家庭内暴力は社会の悲鳴
おわりに
文庫版刊行に寄せて
解説 山崎哲

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