白痴〔下〕
1,100円(税込)
発売日:1971/01/01
- 文庫
エゴイズムと粗暴さの権化である商人ロゴージン、誇り高い将軍家令嬢アグラーヤ。彼らは、ムイシュキン公爵とナスターシャのとの仲に翻弄され、ついにロゴージンは、二人の結婚式の当日、ナスターシャを奪い去り刺し殺してしまう。著者によって〈白痴(ばか)〉と呼ばれるムイシュキン公爵は、「無条件に美しい人間」を現代において創造しようとするドストエフスキーの悲願の結晶でもあった。
書誌情報
読み仮名 | ハクチ2 |
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シリーズ名 | 新潮文庫 |
発行形態 | 文庫 |
判型 | 新潮文庫 |
頁数 | 688ページ |
ISBN | 978-4-10-201004-4 |
C-CODE | 0197 |
整理番号 | ト-1-4 |
ジャンル | 文芸作品 |
定価 | 1,100円 |
著者プロフィール
ドストエフスキー
Фёдор М.Достоевский
(1821-1881)19世紀ロシア文学を代表する世界的巨匠。父はモスクワの慈善病院の医師。1846年の処女作『貧しき人びと』が絶賛を受けるが、1849年、空想的社会主義に関係して逮捕され、シベリアに流刑。この時持病の癲癇が悪化した。出獄すると『死の家の記録』等で復帰。1861年の農奴解放前後の過渡的矛盾の只中にあって、鋭い直観で時代状況の本質を捉え、『地下室の手記』を皮切りに『罪と罰』『白痴』『悪霊』『未成年』『カラマーゾフの兄弟』等、「現代の予言書」とまでよばれた文学を創造した。
木村浩
キムラ・ヒロシ
(1925-1992)東京生れ。東京外国語大学ロシア語科卒。出版社勤務の後大学で教鞭をとる。『ロシア文学の周辺』等の著書や、ソルジェニーツィン、トルストイ、ドストエフスキー等の翻訳がある。
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