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最新医学が太鼓判を押す、これが「ナチュラル・ペニス」のすすめ。

切ってはいけません!―日本人が知らない包茎の真実―

石川英二/著

1,100円(税込)

本の仕様

発売日:2005/09/22

読み仮名 キッテハイケマセンニホンジンガシラナイホウケイノシンジツ
発行形態 書籍、電子書籍
判型 四六判変型
頁数 159ページ
ISBN 978-4-10-300131-7
C-CODE 0077
ジャンル 科学、暮らし・健康・料理
定価 1,100円
電子書籍 価格 880円
電子書籍 配信開始日 2014/01/10

この30年、欧米の医学界では包皮をめぐる熱い論争が続いてきた。泌尿器科、ガン、性科学など幅広い領域で研究が進み、いまや包皮は男性ばかりか女性にも恩恵をもたらすことがわかってきた。切るなんてとんでもない。海外では割礼で失った包皮を再生する男性も増えている。数多の研究結果を紹介し、日本人のペニス観を糺す。

著者プロフィール

石川英二 イシカワ・エイジ

1950年広島県生まれ。1988年より神戸市東灘区に石川クリニック(泌尿器科・心療内科)を開業、心身両面からのアプローチで、泌尿器にかかわるトラブルの治療に取り組んでいる。診療のかたわら、性に関する情報を提供するライブラリや電話相談の開設など、悩める若者のための活動を行なってきた。神戸市立中央市民病院泌尿器科の思春期外来も担当。

インタビュー/対談/エッセイ

波 2005年10月号より 「包皮革命」を知っていますか?  石川英二『切ってはいけません! ―日本人が知らない包茎の真実―』

石川英二

 知らないということはおそろしい。泌尿器科医として30年ちかくやってきたけれど、正直なところ、ペニスについて自分が知らないことがこれほどあるとは思ってもいなかった。
1年ほどまえのある夜、インターネットでPENISについての英語文献を探していて、たまたま「foreskin restoration」のサイトに出くわした。フォアスキンとはペニスの包皮のことで、あるオーストラリア人男性が、30週間にわたって自分の包皮を引っぱり(念のためにいっておくと、特殊な器具をつかう。手で引っぱるわけではない)、長~くのばして包皮を「再生(リストア)」し、ついに念願の「仮性包茎」状態に到達するまでの体験を、写真入りで詳しく紹介している。こりゃなんだ、いったいなぜ包皮を再生する必要があるんだろうと、半信半疑で読みすすんでいくうちに、了解した。これこそ、私が求めていたページだったのだ。
私の専門は泌尿器科で、心療内科を併設している。神戸市立中央市民病院では思春期外来も担当していて、つまるところ性器やセックスの悩みを抱える年ごろの男性たちに接する機会がとても多い。悩みごとのトップは仮性包茎で、日本では昔から皮かぶりを男子の恥とする(なんの根拠もない)思いこみがあるし、若者むけの雑誌をひらけば「仮性人は女性に嫌われます」といったキャッチコピーが躍っているというぐあいで、彼らは自分が異常なのではないかという恐怖にさいなまれている。じっさいに手術をうけ、結果が思わしくないためにやってくる患者さんも少なからずいて、そうしたケースを見るにつけ、包茎の手術はするべきではないと考えるようになった。
じつは西洋医学では19世紀なかば以降、ペニスの包皮は悪役あつかいされてきた。包皮を残しておくと性病にかかりやすくなるとか、陰茎ガンのリスクが高まるとかいった理由から、イギリスやアメリカなど英語圏の国々では、誕生時に男児の包皮を切除することが予防医療として奨励されてきたのだった。私自身、神戸在住の外国人にたのまれて手術したことが何回かある。赤ちゃんの両親はこれで安心とよろこび、私には割り切れない思いが残った。自然な肉体を改造することにいったい何のメリットがあるのか、どうしても理解できなかったからである。来院された患者さんの包皮の発育プロセスを経過観察したり、関連の論文を探して読んでもみたのだが、切除への疑念が強まるばかりだった。しかし西洋医学では包皮が悪玉とみなされてきたのは事実であり、それは日本における包茎手術を正当化する根拠のひとつにもなっている。とすると包茎手術に反対することは、西洋医学に反旗をひるがえすことになってしまう。ほんとうに包皮切除は「身体にいい」のだろうか? それをきちんと確認したいと思い、ネットで文献探索をはじめたというわけなのだった。
包皮再生のサイトは、そんな私に突破口を開いてくれた。リンクをたどって、包皮切除に反対するサイトが山ほどみつかり、包皮関連の文献を網羅した電子ライブラリにも行きついた。近年の論文を手あたりしだいに読んでわかったのは、欧米ではこの30年のあいだに包皮切除をめぐる大論争が行なわれ、包皮の医学的な立場が革命的なまでに変わったことだった。たとえば、かつては発ガン物質の温床と考えられていた包皮が、いまでは免疫システムの一翼をになうとみなされている。あるいは「包皮の切除イコール性的能力の昂進」と信じられていたものが、逆に「包皮はセックスに不可欠」という認識が一般的になっている。包皮の医学史をたどった論考にも、包皮再生の起源(古代ギリシア時代から行なわれていた)や、近代医学が包皮切除を採用した理由(マスターベーションの防止が主目的だった!)など、新鮮なおどろきを味わった。そうした海外の新知見をもりこみつつ、自分なりの「ナチュラル・ペニスのすすめ」をまとめたのが本書である。原稿を読んだ何人かには、これまでの常識とは180度ちがうことが書かれている、とびっくりされたが、旧弊な日本のペニス観を問いなおすきっかけになってくれればと願っている。
30年の論争でもたらされた新事実のなかでも最も衝撃的だったのは、包皮がじつは鋭敏な感覚器官だったという解剖学的発見だろう。手術でこの部分を切りとることは、男性の性行動を変えてしまう可能性があり、じっさいにそれを裏づけるような調査結果も発表されている。この発見ののち、欧米では包皮擁護の論調がいっそう強くなり、各国の医師会はあいついで新生児の包皮切除に反対する声明文を発表するにいたっている。「切ってはいけません!」は、いまや世界のお医者さんたちの総意なのである。

(いしかわ・えいじ 石川クリニック泌尿器科院長)

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