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行動する人に世界は優しい─自分の可能性を解き放つ言葉─

佐藤航陽/著

1,760円(税込)

発売日:2025/03/17

  • 書籍
  • 電子書籍あり

時代の先端を走り続ける起業家による「最高の自分をつくる原則」の集大成。

人生は一度だけ。持ち時間は有限だ。だから、傍観者や批評家になっている暇はない。自分が決めた「やるべきこと」にとことん没頭して、居心地がよくなったら新たな場へ移動しよう──それこそがシンプルにして最高の戦略だ。行動だけが人生を切り拓く鍵なのだから。「チャンスの窓」はいつだって、あなたを待っている。

目次

第1章 初動のスイッチを押せ
001 行動する人に世界は優しい
002 悩むことはできること
003 傍観者より敗北者
004 「ワクワク」をスタートにする
005 リスクはチャンス
006 人生は長期戦じゃない
007 早く正直になる
008 世界の力を借りる方法
009 新しいことがうまくいくサイン
010 誰もがハマる罠
011 初動のスイッチが9割
012 ひらめきが降りてこない場合は
013 始めるために辞める
014 忘却力と突破口
015 やる気が出ないときは、とりあえず一番大切なことだけやる
016 大勝ちを狙うなら
017 試行錯誤の積み重ねが近道
018 合理性だけを求めてもうまくいかない
019 現実世界を使い倒せ
020 時間の進み方を決めているのは自分
021 悲観と楽観のバランス
022 世の中のはじっこで変化の波を捉える
023 腐らなければ復活できる
024 「がんばる」よりも「楽しむ」
025 自分が動けば止まっている人は見えなくなる
026 行動が不安を解消してくれる
027 「できるけどやらない」は「できない」
028 郷の外で始めろ
029 始める根拠は無くてもいい
030 「どうせ」の呪いを祓う
031 健全な軽薄さ
032 「ちょっと無理そう」を目標に
033 時間は増やせない資産だから
034 思考の柔軟性は行動量次第
035 誰よりも早く気付いて動けるか
036 未来への「仕込み」

第2章 変わる勇気
037 他人を変えるより自分を変える
038 変わる勇気
039 今いる場所より未来の可能性を選ぶ
040 言葉が人生を作る
041 方向性に迷ったら
042 本当の「強み」の見つけ方
043 認識のアップデートが必要な時期
044 旅するように日常を生きる
045 停滞の予兆
046 うまくいってないときの考え方
047 他人の課題は自分の課題
048 自分の強みを受け入れる
049 執着を手放して理解できるもの
050 自分の目的を思い出すための質問
051 弱みは強み
052 本当に自分らしいことの探し方
053 焦燥感と劣等感は成長しているサイン
054 自分がつまらない人間になっていないか把握する方法
055 大事なテーマを先送りしない
056 他人の失敗を笑う損失
057 セルフイメージの「賞味期限」
058 「絶対やらないことリスト」をあえて実行してみる
059 質問しまくる人こそ成長する
060 慣れない環境で「感情」の出番を増やす
061 変化に強いのはズレている人
062 孤独はボーナスタイム
063 関わりたい人と関わるために
064 身を置く場所を間違えるな
065 勉強で悪い流れを断ち切る
066 持たざる者の活路
067 興味はあるけど恐いと思っていることを優先する
068 自分への期待値を捨て去る
069 できる人に近づくとできる人になっていく
070 情熱という強み
071 長期でうまくいくためのコツ
072 続けられることの3つのポイント
073 「正しいか」より「熱中できるか」を最優先する
074 過小評価の効能
075 自分より優秀な若手に学ぶ
076 透明人間になるな
077 未来を楽しむコツ
078 「改善」を歯磨きのように習慣化する
079 聞くべき立場の人ほど話したがる
080 世の中をどう見るかに「自分」が映る
081 正しい努力

第3章 チャンスの窓に飛び込め
082 チャンスに育ててもらう
083 バカの前にチャンスの窓は開く
084 時間のポートフォリオを組む
085 無知な人には永遠にチャンスがある
086 どん底まで下がりきると勝手に上がる
087 本当に失うのを恐れているのは何か
088 「確実にうまくいきそうなもの」の罠
089 競争ではなく創造に振り切れ
090 不利な状況を自分の力に変えるには
091 やる気格差
092 恥をかけなくなったら終わり
093 思考力を何に投資するか
094 良い流れ・悪い流れ
095 白い目で見られているうちがチャンス
096 停滞感を追い払うリスト
097 競争力の本質
098 次のステージへ進むための「諦め」
099 凡人に奇跡は起きない
100 最後まで残れば勝てる
101 勢いに巻き込まれろ
102 「作業」で忙しくなってはいけない
103 助けてもらえる人
104 意思決定は「部外者意識」で
105 知識のバイアス
106 自分ができないからといって
107 お金の暗示にかかってはいけない
108 衰退に至る道のり
109 不条理は進化の材料
110 物議を醸しているうちが華
111 成功者は失敗のプロ

第4章 メンタルは目にするもので出来ている
112 精神を整えるには空間から
113 「未完了なタスク」がエネルギーを奪う
114 デジタルどっぷりでも心のバランスを保つためにやってるルーティン
115 よく寝て「濃い時間」を過ごす
116 最強のヒット戦略
117 感性を殺さないために
118 未知を愛する力
119 アウェイで感性を研ぎ澄ます
120 ツッコミの余地のあるコンテンツ
121 最も遠い人とコラボする
122 意思やアイディアを口に出すのが大事
123 対面では聞き役に、SNSでは発信側に
124 「分からない人」にこそ開いていく
125 好きなもの「以外」を研究する
126 情報を「知恵」に変えるには
127 メンタルは目にするもので出来ている
128 1日の自由時間を2~5時間はつくる
129 体調を整えると「いい奴」になれる
130 時間を大切にするとメンタルが安定する
131 アイディアの浮かぶ場所
132 許すことで前に進める
133 エネルギーを奪う三大要素
134 内面を変えるには外見から
135 集中しすぎない
136 負の感情が教えてくれること
137 想像力や思考力の正体
138 居場所=逃げ場を増やす
139 アップデートのために心の容量をあける
140 「寛容」であるための秘訣
141 「なんか嫌な感じ」を無視しない
142 自分に「有るもの」を数える
143 願望で世界を見渡してはいけない
144 忙しいときには精神の使い道にも優先順位を
145 調子が良いときに仕込みをしておく
146 それは他人の願望かもしれない
147 心にミュート機能を搭載しよう
148 当事者としてのイメトレ
149 行動は嘘をつき続けられない

第5章 運は伝染する
150 一歩引く視点
151 善意の容量
152 運は縁が運んでくる
153 自分に価値を感じてくれる環境
154 人脈や見栄は無駄
155 「他人のため」は自分のために
156 相手の人生で発言を判断する
157 「線」で見てくれる人を大切に
158 「信じてる」の意味
159 熱量を密閉する
160 人間性は「優位に立っている」時に出る
161 周りにいる人の平均こそが自分
162 謙虚さは保険
163 誤解と甘えが裏切りを呼ぶ
164 「やさしい嘘」より「きびしい真実」
165 「夢を笑わない人」が自分の味方
166 正しい方向に進んでいるサイン
167 他人に与える側でいる
168 価値のない時間を使った反省をする
169 嫌いな人の話はあえて肯定する
170 1割の人には必ず嫌われる
171 「閉所恐怖症」であれ
172 他人思考と自分思考を併せ持つ
173 最も無駄な時間
174 リーダーの素質
175 価値の提供は等価交換
176 さっさと影響を受けてしまう
177 覚悟を持つ

書誌情報

読み仮名 コウドウスルヒトニセカイハヤサシイジブンノカノウセイヲトキハナツコトバ
装幀 三森健太(JUNGLE)/ブックデザイン
発行形態 書籍、電子書籍
判型 四六判変型
頁数 208ページ
ISBN 978-4-10-356221-4
C-CODE 0030
ジャンル エッセー・随筆、ノンフィクション
定価 1,760円
電子書籍 価格 1,760円
電子書籍 配信開始日 2025/03/17

書評

星のようにちりばめられた金言

神園智也

 この本に興味を抱いたあなたは、少し変わっているのかもしれない。SNS全盛の今は、誰もが傍観者や批評家になれて、それだけで満足できる時代だ。発信し、評価し、論じることが行動にすり替わり、動かなくても何かを成し遂げたような錯覚さえ生まれる。実際、それで多くの人が満足してしまっている。しかし、あなたは違う。行動に目を向けた。
 本書『行動する人に世界は優しい─自分の可能性を解き放つ言葉─』は、宇宙開発を目指す株式会社スペースデータ代表であり、日本をリードする起業家の佐藤航陽氏が綴った思考の断片を集めた一冊だ。その短くも鋭い言葉の数々は、現実に踏み出そうとする人の背中を押し、行動する勇気を与えてくれる。全5章にわたり、星のようにちりばめられた約180の金言。ここでは、その輝きを拾い上げ、通底する思想を浮かび上がらせてみたい。
 まず初めにやるべきことは、初動のスイッチを押すことだ。やる気が出ないから行動できないのではなく、行動しないからやる気が出ない。動き出してしまえば、意外と何とかなるもので、そこに根拠など必要ない。とりあえず手を動かし、違うと思ったら手を引けばいい。何かを「辞める」ことも立派な行動のひとつだ。
 大切なのは、できるだけ早く自分に正直になり、本当にやりたいことを始めること。行動すれば敗北することもあるが、傍観者になるよりはずっとマシだ。「考えてた」という人は無数にいるが、実際にやる人は1%にも満たない。そう考えると、行動する人に世界は思いのほか優しいのである。
 次に、変化を恐れてはいけない。成長スピードの速い人は、自分の弱さを認め、現状から変わる勇気を持っている。そして、周囲の目を気にせず、変化した先にある未来の可能性を優先する。
 もし今が順調で、変化の必要性を感じないのなら、それは停滞の予兆かもしれない。順調なのは、たまたま今の環境に適応できているだけにすぎない。しかし、環境は常に変わる。だからこそ、認識をアップデートし、新しいことを学び続けることが重要だ。
 特に今は、物事の不確実性が高いVUCAの時代。そんな状況では、成功や勝利をゴールとせず、変わることをためらわないことが鍵になる。その変わる努力の方向性さえ間違っていなければ、人は勝手に前へ進んでいく。
 そして、チャンスを見逃してはいけない。大きな波がきたと感じたら、思い切って飛び込むことが大切だ。そのとき、あえて「バカ」になってみる。慎重に計画を立てるより、考えすぎずに動く方が大きなリターンにつながることが多い。
 また、経験を積むほど、人は過去の事例に縛られ、身動きが取れなくなる一方で、何も知らないからこそ、大胆に動けることもある。それゆえ、無知で固定観念にとらわれない人には、いつまでもチャンスが巡ってくる。もちろん、失敗することもある。だが、チャンスをものにした成功者は実際には何度も挑戦し続けた「失敗のプロ」であることがほとんどだ。
 加えて、行動には心の健康も欠かせない。メンタルは目にするもので作られる。まずは空間を整えることが効果的だ。環境の乱れは思考を曇らせる。必要のない情報に触れないスキルも大切だ。次に、当然だが、よく眠ることも重要だ。しっかり休めば、時間を有意義に使えて、精神も安定する。
 そして、知っておきたいのは、メンタルの安定は「心の強さ」ではなく「支えの多さ」によって決まるということ。頼れる場所があるからこそ、人は大胆に行動できる。居場所=逃げ場は多いほうがいい。
 ところで、ここまで踏まえて、最終的に行動が実を結ぶかどうかは、運の影響も無視できない。その運を運んでくるのは、人との縁だ。夢や情熱を持っている人と過ごす時間が増えるほど、調子が上向いていくように、人生とは「誰と過ごすか」の選択に大きく左右されるものだ。
「周りにいる人の平均が自分である」という言葉があるように、尊敬できる人や切磋琢磨できる人の近くにいれば、物事は自然と良い方向へ進んでいく。大切にすべきなのは、調子の良し悪しにかかわらず、自分の活動を「点」ではなく「線」として見てくれる人。また、自分と同等以上の熱量を持ち、夢を笑わない人こそが、行動を後押ししてくれる。
 さて、このように、佐藤氏の言葉が伝える思想をまとめ上げてみた。しかし、ここに書いたのはほんの一端に過ぎない。本書には、さらに多くの示唆に富んだ言葉がちりばめられている。ぜひ実際に本を手に取り、その言葉に触れてほしい。ページをめくるたびに新たな発見があるはずだ。
 そして今度は、あなた自身が行動する星となり、誰かを照らす番だ。そうして、行動する人が増え、その光が広がっていけば、世界はもっと優しくなる。

(かみぞの・ともや 青山ブックセンター本店書店員)

波 2025年4月号より
単行本刊行時掲載

著者プロフィール

佐藤航陽

サトウ・カツアキ

株式会社スペースデータ代表取締役社長。1986年、福島県生まれ。早稲田大学法学部在学中の2007年にIT企業を設立し、代表取締役に就任。ビッグデータ解析やオンライン決済の事業を立ち上げ、世界8カ国に展開する。2015年に20代で東証マザーズに上場。累計100億円以上の資金調達を実施し、年商200億円規模まで成長させる。その後、2017年に宇宙開発を目的に株式会社スペースデータを創業。衛星データから地球全体のデジタルツインを自動生成するAIを開発。2025年3月現在も「テクノロジーで新しい宇宙を創り出す」ことを目的に研究開発を続けている。米経済誌「Forbes」の30歳未満のアジアを代表する30人(Forbes 30 Under 30 Asia)や「日本を救う起業家ベスト10」に選出される。著書『お金2.0』が20万部を超えるベストセラーとなり、2018年のビジネス書で売上日本一を記録した。

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