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モディリアーニの恋人

橋本治/著 、宮下規久朗/著

1,540円(税込)

発売日:2008/03/25

  • 書籍

短くも激しく生きた伝説のカップルに新たな光を当て、その魂の軌跡を追う!

美術史上きってのモテ画家と美貌の画学生ジャンヌは、パリで運命の出会いを果たす。たちまち恋に落ちた二人を待ち受けていた運命とは……。波乱の生涯を追いつつ、新資料・新知見をまじえて作品の真価を問い直すモディリアーニ解体新書。日本で見られる作品ガイド付。

目次
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アメデオ・モディリアーニ《ピエール・エドゥアール・バラノフスキー》
1918年 油彩、カンヴァス 個人蔵
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アメデオ・モディリアーニ《赤毛の若い娘(ジャンヌ・エビュテルヌ)》
1918年 油彩、カンヴァス 個人蔵
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アメデオ・モディリアーニ《シャイム・スーチン》
1916年 油彩、カンヴァス
第1部 見えてきたモディリアーニ
 [解説]宮下規久朗
第2部 ジャンヌの瞳
 [文]橋本治

モディリアーニ交遊録 I
モディリアーニ交遊録 II
マルク・レステリーニ氏インタヴュー
“ミスター・モディリアーニ”が語る
モディリアーニの真実
こんなにあった!
日本で観られるモディリアーニ

モンパルナスのプリンス略年譜
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アメデオ・モディリアーニ《ジャンヌ・エビュテルヌ》
1918年 油彩、カンヴァス 個人蔵

書誌情報

読み仮名 モディリアーニノコイビト
シリーズ名 とんぼの本
雑誌から生まれた本 芸術新潮から生まれた本
発行形態 書籍
判型 A5判
頁数 112ページ
ISBN 978-4-10-602168-8
C-CODE 0371
ジャンル 画家・写真家・建築家
定価 1,540円

担当編集者のひとこと

モディリアーニの恋人

 モディリアーニの描く肖像画はいちど見たら忘れられません。面長の顔に、くねっと長い首、瞳のないアーモンド型の目。実をいえば、幼い頃、教科書か何かでこの人の絵を初めて目にしたときは、ん??? これって、描かれた人はあまり嬉しくないのでは? と思ってしまいましたが――。年月を経て、ようやく彼の画風の良さ、奥深さがわかってきたかなぁと。そんなとき、今回の本を担当することに。するとさらに、これまで知らなかった、気づかなかったモディリアーニ像が見えてきました。
“ミスター・モディリアーニ”の異名をとる美術史家マルク・レステリーニさんいわく、「モディリアーニはずっと誤解されてきた!」とのこと。同時代のピカソと同じくらい、革新的な芸術家であったにもかかわらず、あるべき評価を受けてこなかったというのです。あまりにも美男子であったがゆえに、あまりにも短命であったがゆえに、あまりにもその人生が悲劇の色づけをされてしまったがために、作品に対する正当な評価がなされてこなかったと。
 また近年、初めて公開された恋人ジャンヌの遺品や、画学生だった彼女自身の描いた作品などから、この女性のキャラクターについても新しい発見がありました。愛する人の後を追って自殺した、か弱き美女というイメージで認識されてきたこのひと、実は気丈な一面も持ち合わせていたし、未熟ながらもひとりの画家としてモディリアーニに影響を与えた部分もあったらしい。
 モディリアーニとジャンヌを、新しい視点で見つめ直す1冊です。
 おりしも、3月、4月とあいついで開催されるモディリアーニ展の鑑賞ガイドとしても、うってつけの1冊です。

2008/03/25

著者プロフィール

橋本治

ハシモト・オサム

(1948-2019)1948年(昭和23)、東京生まれ。東京大学文学部国文科卒。イラストレーターを経て、1977年、小説「桃尻娘」を発表。以後、小説・評論・戯曲・エッセイ・古典の現代語訳など、多彩な執筆活動を行う。『ひらがな日本美術史』『「三島由紀夫」とはなにものだったのか』『草薙の剣』など著書多数。2019年没。

宮下規久朗

ミヤシタ・キクロウ

美術史家。神戸大学大学院人文学研究科准教授。1963年愛知県生れ。東京大学大学院人文科学研究科修了。2005年、『カラヴァッジョ―聖性とヴィジョン―』(名古屋大学出版会)によりサントリー学芸賞および地中海学会ヘレンド賞。著書に『バロック美術の成立』『イタリア・バロック―美術と建築―』(ともに山川出版社)、『西洋絵画の巨匠11 カラヴァッジョ』『モディリアーニ モンパルナスの伝説』『フェルメールの光とラ・トゥールの焔―「闇」の西洋絵画史―』(いずれも小学館)、『食べる西洋美術史』『ウォーホルの芸術』(ともに光文社新書)、『カラヴァッジョヘの旅』(角川選書)、『刺青とヌードの美術史 江戸から近代へ』(NHKブックス)、『カラヴァッジョ巡礼』(新潮社)、『裏側からみた美術史』(日本経済新聞出版社)など多数。

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