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神の木―いける・たずねる―

川瀬敏郎/著 、光田和伸/著

1,650円(税込)

発売日:2010/03/25

  • 書籍

これだけは見ておきたい「神木」十二選!

桂は水の神、樟は稲の神、柳はすべて雄の木、松があかす日本語の起源――天才花人が木のこころを語り、異能の国文学者がその歴史を語る。川瀬敏郎8年ぶりの作品集にして、松山の椿、三輪山の杉、小岩の松、山形の欅ほか、全国12カ所の「御神木」案内の書。木のことを知ると人生も楽しい!

目次
椿 つばき
樟 くすのき
槙 まき
杉 すぎ
梶 かじ
桂 かつら
檜 ひのき
柞 いすのき
松 まつ
白膠木 ぬるで
柳 やなぎ
欅 けやき
神木とは何か
神木地図

書誌情報

読み仮名 カミノキイケルタズネル
シリーズ名 とんぼの本
発行形態 書籍
判型 A5判
頁数 136ページ
ISBN 978-4-10-602202-9
C-CODE 0376
ジャンル 文化人類学・民俗学、フラワーアレンジメント、華道
定価 1,650円

担当編集者のひとこと

神の木―いける・たずねる―








著者のおひとり、光田さんは京都の国際日本文化研究センターの先生です。上の写真は昨年9月、打合せで「日文研」をたずねたさい、光田さんがふるまってくれた「世界のイチジク」です。その下の写真は日文研の庭の一隅。石段の両側にズラリとならぶ鉢植は、光田さんが毎年育てている世界中のイチジクで、地球上のほぼ全種類(数えきれませんでした)が、ここ、京都は桂の地で果実をつけていました。もちろん光田さんはここで、イチジク以外にも多種多様な植物を育てているのですが、御案内は割愛させていただきます。光田さんの専門は国文学です。イチジクの味はいろいろでしたが、どれもおいしかった。イスラエルのものが甘かった記憶があります。じつは光田さんとの打合せのあと、1月刊のとんぼの本『利休入門』の著者の木村さん(京都在住)をたずねたのですが、手土産に「日文研産」のイチジクを持参したら、さっそくきれいな菓子器に盛られて茶室にあらわれました。京都は奥深いところですね。
下の写真は、もうひとりの著者、川瀬さんです。本書121頁に掲載した柳の枝をいけているところ。場所は千葉県の山中にある美術館as it is、12月のことで日暮れが早く、天窓からのわずかな光が、川瀬さんと柳にしずかにふりそそいでいました。川瀬さんの花の撮影に立ちあうたびに(数えきれないほどの回数ですが、でもそのたびに)、「奇蹟」という言葉を思いうかべることになります。



2016/04/27

著者プロフィール

川瀬敏郎

カワセ・トシロウ

花人。1948年京都府生れ。幼少より池坊の花道を学ぶ。日本大学芸術学部卒業後、パリ大学へ留学。1974年に帰国後は流派に属さず、独自の創作活動を続ける。2009年、京都府文化賞功労賞を受賞。著書に『花会記―四季の心とかたち―』(淡交社)、『川瀬敏郎 今様花伝書』(新潮社)、共著に『神の木―いける・たずねる―』(新潮社とんぼの本)など。

光田和伸

ミツタ・カズノブ

国文学者。1951年愛媛県松山市生れ。京都大学大学院文学研究科博士後期課程中途退学。現在、国際日本文化研究センター准教授。専門は比較文化・比較文学。主に和歌、連歌、俳諧を研究。著書に『恋の隠し方―兼好と「徒然草」―』、『芭蕉 めざめる』(ともに青草書房)。

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