こうすれば病気は治る―心とからだの免疫学―
1,320円(税込)
発売日:2003/11/20
- 書籍
すべての謎は解けた! 世界的免疫学者が解明する、病気の本当の原因と対処法。
現代医療は間違っている――肩こり・腰痛・アトピー性皮膚炎から、高血圧・糖尿病などの生活習慣病、そしてガン・脳卒中・膠原病まで。その根本的な治療法は何か? どうすれば防げるのか? 私たちの体の自律神経支配と免疫システム、特に白血球の役割をやさしく解説し、病気に打ち克つ方法を伝授する画期的免疫理論。
書誌情報
読み仮名 | コウスレバビョウキハナオルココロトカラダノメンエキガク |
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シリーズ名 | 新潮選書 |
発行形態 | 書籍 |
判型 | 四六判変型 |
頁数 | 208ページ |
ISBN | 978-4-10-603532-6 |
C-CODE | 0347 |
ジャンル | 家庭医学・健康 |
定価 | 1,320円 |
書評
波 2003年12月号より 脚光を浴びる安保理論 安保徹 『こうすれば病気は治る─心とからだの免疫学─』
今では、代替医療は世界的に新しい医学の潮流となっているといっても過言ではありません。その背景には、現代西洋医学そのものの行き詰まり状況への反省が窺えます。治療の限界という現実、これまでの近代西洋科学を基礎とした西洋医学の構築のあり方への疑問ともいうべき要因が考えられます。また、現代文明の発展に対する反作用として、自然回帰傾向が強まっていることもあるでしょう。
しかし、生薬などは単一成分に分離精製してしまうと本来の働きを失うものもありますし、漢方薬は西洋医薬に比較して即効性がないと考えられがちです。そこで、最近明らかにされつつある免疫系・内分泌系・神経系の相互作用などは、代替医療に大切な理論的根拠を与えるものと思われます。また代替医療には、まだまだ玉石混交的な面もあり、世界各地の伝統医療はそれぞれ各自が自画自賛を行っているわけで、これらを適正に評価する世界共通の尺度が求められています。
このような動きを見据えて、来春から新しい国際誌“eCAM”がOxford University Pressから発刊されることになりました。その中心的な目的である評価基準の設定に対して、最も有力な候補が、『こうすれば病気は治る』の著者である安保徹先生の理論といえるのです。安保理論は世界各地に伝承される医療を西洋医学的な尺度で評価できるばかりでなく、老人をはじめとする各個人のQOL(Quality of life)を評価できる候補としても内外で注目されています。
『こうすれば病気は治る』では、ガンや自己免疫病などの重い病気だけではなく、肩こりや腰痛などの日常的な悩み、高血圧や糖尿病などの生活習慣病についても、その原因と対処法が明快に記されています。体調の調整を司っている自律神経(交感神経と副交感神経)の働きや、さらには自律神経と白血球の連動のしくみなどが非常に解りやすく述べられています。例をあげれば、過剰なストレスが体にどのような影響を及ぼし、その結果どのような体調が作り出されるのか、どんな食生活が健康管理に役立つのかなど、日常の健康管理に非常に役立つ啓蒙書であるといえます。
eCAM founding managing editor)
担当編集者のひとこと
こうすれば病気は治る—心とからだの免疫学—
現代医療は間違っている。
すべての病気の謎は解けた!
肩こり・腰痛から、ガン・膠原病まで。
画期的免疫理論があなたを救う。
私たちの日常はストレスに満ちています。強いストレスは体によくないというのはもはや常識ですが、では、それはどうしてなのでしょうか。本書では、新しい免疫理論で注目されている安保徹教授が、からだのしくみやさまざまな病気の原因とその対処法について、やさしく解き明かします。 自律神経(交感神経と副交感神経)の存在は一般にも知られるようになりましたが、私たちの体調が自律神経に支配されていること、その支配が白血球にも及んでいること、このふたつがいろいろな病気の発症に際して、非常に重要な意味を持つ——これが安保理論の核心です。
病気にもいろいろあります。腰痛・頭痛、あるいは耳鳴り・歯周病といった、すぐに医者に罹るほど深刻ではないけれど気になる症状、高血圧や脂肪肝、糖尿病など放っておくと大変なことになる症状、そしてガンや脳梗塞、膠原病などの重篤な病気、これらの発症のメカニズムが、じつに明快に解明されていて、読めば納得、まさに“目からウロコ”の一冊です。今日からすぐにも心がけたい健康へのヒントが満載されています。
2016/04/27
著者プロフィール
安保徹
アボ・トオル
1947(昭和22)年、青森県生れ。東北大学医学部卒業。アメリカ・アラバマ大学留学中の1980年、「ヒトNK細胞抗原CD57に対するモノクローナル抗体」を作製。1989年、胸腺外分化T細胞を発見。1996(平成8)年、白血球の自律神経支配のメカニズムを解明。2000年、胃潰瘍の原因が胃酸であるとの定説を覆して注目される。200を超える英文論文を発表し、国際的に活動。現在、新潟大学大学院医歯学総合研究科教授(国際感染医学・免疫学・医動物学分野)。著書は『未来免疫学』『病気にならない免疫生活のすすめ』『免疫革命』『こうすれば病気は治る―心とからだの免疫学―』など、多数。