文明が衰亡するとき
1,815円(税込)
発売日:2012/05/25
- 書籍
- 電子書籍あり
衰退は必然なのか――。マクニール『世界史』に並ぶ歴史の名著!
なぜ文明は衰亡してしまうのか? 繁栄の中に隠された失敗の本質とは? 古代の巨大帝国ローマ、中世の通商国家ヴェネツィア、そして現代の超大国アメリカ……栄華を極めた強国が衰退する過程を詳しく検証、その驚くべき共通項を洞察する。人類の栄光と挫折のドラマを描く、日本人必読の史的文明論。【文字拡大改版】
書誌情報
読み仮名 | ブンメイガスイボウスルトキ |
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シリーズ名 | 新潮選書 |
発行形態 | 書籍、電子書籍 |
判型 | 四六判変型 |
頁数 | 304ページ |
ISBN | 978-4-10-603709-2 |
C-CODE | 0330 |
ジャンル | ノンフィクション |
定価 | 1,815円 |
電子書籍 価格 | 1,232円 |
電子書籍 配信開始日 | 2016/11/11 |
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担当編集者のひとこと
文明が衰亡するとき
今こそ衰亡論に学ぶべき 累計57刷、20万部超――。
ロングセラーが多い新潮選書の中でも、本書の売れ行きは際立っています。
もちろん世の中には20万部以上売れている本は他にもたくさんあります。しかし、その多くはほんの1~2年で輝きを失い、10年後も読むに値する本は数少ないのではないでしょうか。
しかし、本書は刊行から30年も経っているにもかかわらず、ますますその輝きを増しているように見えます。それは、日本の衰亡が懸念される時代になったからだけではなく、この本が安易に「衰亡を避ける方法」を追い求めず、むしろ「衰亡と向き合う姿勢」について書いているからでしょう。
たとえば、序章の「いま、なぜ、衰亡論か」、あるいは終章の「通商国家日本の運命」などを読むと、まるで現在の日本人に向けて語りかけていると錯覚するほど的確な示唆に満ちています。「方法」は時代の流れとともに陳腐化しますが、「姿勢」はいつの時代も変わらないようです。
今ほど日本人が本書を必要としている時はない……そのような思いから、このたび、文字拡大改版を行い、とても読みやすくなりました。
ぜひ一人でも多くの方にお読みいただければ幸いです。
2016/04/27
著者プロフィール
高坂正堯
コウサカ・マサタカ
(1934-1996)1934年、京都市生まれ。京都大学法学部卒業。1963年、「中央公論」に掲載された「現実主義者の平和論」で鮮烈な論壇デビューを飾る。1971年、京都大学教授に就任。『古典外交の成熟と崩壊』で吉野作造賞受賞。佐藤栄作内閣以降は外交ブレーンとしても活躍。新潮選書から刊行した『世界史の中から考える』『現代史の中で考える』『文明が衰亡するとき』『世界地図の中で考える』がいずれもベストセラーとなる。1996年没。