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「米国のマネ」をやめて、成長を取り戻そう。

野生化するイノベーション―日本経済「失われた20年」を超える―

清水洋/著

1,404円(税込)

本の仕様

発売日:2019/08/21

読み仮名 ヤセイカスルイノベーションニホンケイザイウシナワレタニジュウネンヲコエル
シリーズ名 新潮選書
装幀 駒井哲郎/シンボルマーク、新潮社装幀室/装幀
発行形態 書籍
判型 四六判変型
頁数 260ページ
ISBN 978-4-10-603845-7
C-CODE 0334
ジャンル 経営学・キャリア・MBA
定価 1,404円

「アメリカのやり方」を真似すれば、日本企業の生産性は向上するはずだ――そんな思い込みが、日本経済をますます悪化させてしまう。米・英・蘭・日で研究を重ねた経営学のトップランナーが、「野生化」という視点から、イノベーションをめぐる誤解や俗説を次々とひっくり返し、日本の成長戦略の抜本的な見直しを提言する。

著者プロフィール

清水洋 シミズ・ヒロシ

1973年、神奈川県生まれ。一橋大学大学院商学研究科修士。ノースウエスタン大学歴史学研究科修士。ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスでPh.D.(経済史)取得。アイントホーフェン工科大学フェロー、一橋大学大学院イノベーション研究センター教授を経て、早稲田大学商学学術院教授。『ジェネラル・パーパス・テクノロジーのイノベーション:半導体レーザーの技術進化の日米比較』で日経・経済図書文化賞と高宮賞受賞。

目次

はじめに――野生化するイノベーション
序章 あなたがスレーターだったなら旅立ちますか
新天地に向かう農夫/「裏切り者」か「産業革命の父」か/イノベーションは「移動する」/イノベーションは「飼いならせない」/イノベーションは「破壊する」/繰り返し起こる「経験的な規則性」/イノベーションには「パターンがある」
第一部 イノベーションの「習性」を知る
第一章 イノベーションとは何か
経済的な価値と新しさ/エジソンの投票機の挫折/なぜ破壊が必要なのか/馬が大量に失業する/インパクトは「じわじわくる」/「時間差」が抵抗を呼ぶ/イノベーションは「逓増する」/イノベーションは「群生する」/イノベーションを測定する
第二章 企業家がなぜ必要なのか
企業家と起業家/どういう人が企業家なのか/低い事前の合理性と企業家の必要性/企業家とアニマル・スピリッツ/企業家はクレイジーなのか
第三章 三つの基本ルール
持続的なイノベーションの始まり
1 私有財産制度
イノベーターが得をすること/マグナ・カルタのインパクト/知的財産権の重要性/イノベーターは誰なのか/短いサイクルの報告・評価
2 科学的な合理主義
権威主義からの脱却/たまたまの結果を再現する/「営業努力が足りない」は反証可能か
3 資本コストの低下
必要な資金へのアクセス/責任を有限にする
第四章 イノベーションをめぐるトレードオフ
イノベーターの慢心?/生産性のジレンマ/累積的なイノベーションの重要性/新規参入とイノベーション/イノベーションのジレンマ/日本でクリステンセンが人気の理由
第五章 イノベーションはマネジメントできるか
野生的だったイノベーション/垂直統合型企業の登場/ポートフォリオとイノベーション/研究開発を内部化する/セレンディピティとマネジメント/イノベーションっぽいこと探し/野生の状態をできるだけ保全する
第二部 日本のイノベーションは衰えたのか
第六章 成長を停滞させた犯人は誰か
経済の成長と停滞/低成長の犯人を追え/犯人は「貸し渋り」なのか?/「追い貸し」の罪/「外国資本」は危険なのか/今さら「勤勉革命」は起こさない/犯人はイノベーション不足
第七章 日本人はイノベーションに不向きなのか
『戦後日本のイノベーション100選』/世界に見る日本のイノベーション/なぜ世界では存在感が薄いのか/ラディカルなものと累積的なもの/日本人は創造性がないのか/日本人は集団主義的なのか/二つのバイアス/集団主義的な働き方/戦間期に生まれた年功序列/集団主義はマイナスなのか/ベスト・プラクティス導入への抵抗/抵抗が生産性を下げる
第八章 閉じ込められるイノベーション
企業の加齢と稼ぐ力/老化する日本企業/企業の脱成熟/硬直化する日本企業/企業単位で考える落とし穴/スピンオフとスピンアウト/低かった日本の人材の流動性/コア人材の低流動性/流動性の高さとベンチャー・キャピタルの活発さ/閉じ込められるイノベーション
第三部 「野生化」は何をもたらすか
第九章 野生化と「手近な果実」
流動性は高ければ高いほど良いのか/累積的なイノベーションの水準を下げる流動化/「手近な果実」をもいでいるのか/イノベーションのコスト/基礎研究を誰が負担するのか/「破壊によるコスト」を誰が負担するのか/東洋紡の自己変革
第十章 格差はイノベーションの結果なのか
ピケティの問い/役に立たない自己責任論/日本での低所得化/日本的経営を守った結果としての格差なのか/固定化しつつある格差/『大転換』と『アイ・アム・レジェンド』
終章 野生化にどう向き合うか
国としての向き合い方/組織としての向き合い方/個人としての向き合い方
あとがき――イノベーションと幸福

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