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死亡記事を読む

諸岡達一/著

748円(税込)

発売日:2003/06/20

書誌情報

読み仮名 シボウキジヲヨム
シリーズ名 新潮新書
発行形態 新書、電子書籍
判型 新潮新書
頁数 190ページ
ISBN 978-4-10-610021-5
C-CODE 0236
整理番号 21
ジャンル マスメディア、ノンフィクション
定価 748円
電子書籍 価格 660円
電子書籍 配信開始日 2012/02/24

ここには人間のドラマがある――。眼光紙背に徹すれば、その一字一句が奥深い。

ここには人間のドラマがある。眼光紙背に徹すれば、たった十数行の記事でも、その一語一語が奥深い――。夏目漱石から司馬遼太郎まで、文学者の死はいかに報じられてきたか。芸能人はなぜバカでかい記事になるのか。経済人や野球選手の扱いは業績に比して小さい。名前の右に傍線が引かれる由来は。軟派の社会面は見出しで勝負。……誰もが毎日目にしながら、実は知られていないその読み方。

目次
序 章 草分け女性文化人三人の死
石垣綾子・山本恭子・日向あき子……。それぞれの分野で活躍した先駆的女性たちの死亡記事から伝わる現代の世相。
第1章 小さな小さな訃報に味がある
最下段に置かれた十数行ほどの文章。名前に聞き覚えはない。しかし、そこには感慨深い人間のドラマが潜んでいる。
第2章 大別すれば関係者型と知名度型
日本では毎日二千人以上が亡くなっているが、新聞に載るのはたった数人。選択の基準はどこにあるのか。
第3章 文学者に見る百年の変遷
夏目漱石・森鴎外から松本清張・司馬遼太郎まで、その死はいかに報じられてきたか。明治以降の工夫の跡をたどる。
第4章 なぜ芸能人の扱いはバカでかくなるのか
美空ひばりこそ死亡記事の女王であった。財界の大物も文化の貢献者も、芸能人に比べると影が薄くなってしまう背景とは。
第5章 元プロ野球選手は寂しい
たとえ「球史最高の捕手」でも「逆シングルの名手」でも、扱いは小さく、新聞によってはボツにされてしまう理不尽。
第6章 伝説「泣くな別所」を検証する
朝日「選抜の花」、毎日「選抜の花だ」、読売「センバツの花」……。どれが正しいのか。また、三角巾で吊って投げたという話は本当か。
第7章 見出しに編集記者の苦吟あり
硬派の一面に対し、軟派の社会面は根性の見出しで勝負する。朝日・毎日・読売の奮戦ぶりたるや、いかに。
第8章 ランランと三遊亭円生ではどっちが偉い!
服部良一と森泰吉郎も、苅田久徳と野平祐二も、ランランと三遊亭円生も、同日に掲載された。この同時多発に各社はどう対応したか。
第9章 智恵とアイディアで読ませる記事になる
「たかが」と言うなかれ。ビヤホールの主人だろうと、飲み屋の女将だろうと、暴力団組長だろうと、要は編集記者の腕一つ。
終 章 新聞社は「死亡記事部」を設置せよ
死亡記事一つで、新聞社の才覚技量は歴然とする。「知る人ぞ知る人」を探り、読ませる新事実を披露してみせよ。
あとがき

蘊蓄倉庫

どっちが偉い!?

 作曲家の服部良一と森ビルの森泰吉郎の死亡記事は同日に掲載された(1993年1月31日付朝刊)。どっちが偉い!?
 大物が同時に死去して紙面でぶつかると、いずれのニュース価値が高いかと、新聞社内では火花が散る。この時は各紙とも服部良一の扱いが断然大きかった。
 同時掲載には次のようなケースもある。プロ野球の名二塁手であった苅田久徳とミスター競馬の野平祐二(2001年8月7日付朝刊)。パンダのランランと落語の三遊亭円生(1979年9月4日付朝刊)。さて、その結果は?
 こうした同時多発に、朝日・毎日・読売の3紙はいかに対応してきたか。詳しくは諸岡達一『死亡記事を読む』を。

掲載:2003年6月25日

著者プロフィール

諸岡達一

モロオカ・タツイチ

1936(昭和11)年東京都生まれ。コラムニスト、死亡記事アナリスト。成蹊大学政治経済学部卒業。元毎日新聞記者。現在、「野球文化學會」事務局長として論叢「ベースボーロジー」の刊行に尽力。著書に『裸の新聞記者』『新聞のわび状』『おもしろ見出しを探せ!』など。

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