男の引き際
748円(税込)
発売日:2004/06/18
- 新書
- 電子書籍あり
未練、執着、独善――。それでも潔く生きる。
一生のうちに同じ局面は二度とやってこない。たった一度の判断が、評価を大きく左右する。それが「引き際」だ。では、引き際を見事に飾れた人と誤った人は、何が違ったのだろうか。完全燃焼できるまで頑張る、一つのことを成し遂げたことでけじめをつける、過去の実績とは全く関係ない世界に新たに挑戦する――。6タイプ9人の引き際にまつわる物語をひもときながら、男にとって引き際とは何かを探る。
目次
はじめに
第一章 完全燃焼
江夏豊
寺尾常史
寺尾常史
第二章 哲学
本田宗一郎と藤澤武夫
第三章 転身
堀田力
第四章 けじめ
鐘ケ江管一
第五章 惜しまれて
池永正明
荒井注
荒井注
第六章 挑戦
小出義雄
第七章 晩節
あとがき
書誌情報
読み仮名 | オトコノヒキギワ |
---|---|
シリーズ名 | 新潮新書 |
発行形態 | 新書、電子書籍 |
判型 | 新潮新書 |
頁数 | 192ページ |
ISBN | 978-4-10-610074-1 |
C-CODE | 0236 |
整理番号 | 74 |
ジャンル | 倫理学・道徳、ノンフィクション |
定価 | 748円 |
電子書籍 価格 | 660円 |
電子書籍 配信開始日 | 2012/01/27 |
蘊蓄倉庫
信念を貫く
「事業の進歩発達に最も害をするものは、青年の過失ではなくて、老人の跋扈である」
明治期に活躍した経済人、住友二代総理事・伊庭貞剛の言葉です。その伊庭は四年で総理事を辞めています。その時五十八歳。次の総理事は四十四歳でした。一代でホンダを世界的自動車メーカーにした本田宗一郎が、社長を辞めたのは六十六歳。次の社長は四十五歳でした。
伊庭と本田に共通するのは、しっかりとした後継者を育てたことはもちろんですが、強い信念を持っていて、それが年を重ねることで変わることなく、最後まで全うしたことでしょう。本書では九人の見事な引き際を紹介していますが、彼らに共通するのは、信念を持っていることです。信念を貫く――簡単なようで、実は一番難しい。だからこそ、それができた人たちが、輝いて見えるのでしょう。
「事業の進歩発達に最も害をするものは、青年の過失ではなくて、老人の跋扈である」
明治期に活躍した経済人、住友二代総理事・伊庭貞剛の言葉です。その伊庭は四年で総理事を辞めています。その時五十八歳。次の総理事は四十四歳でした。一代でホンダを世界的自動車メーカーにした本田宗一郎が、社長を辞めたのは六十六歳。次の社長は四十五歳でした。
伊庭と本田に共通するのは、しっかりとした後継者を育てたことはもちろんですが、強い信念を持っていて、それが年を重ねることで変わることなく、最後まで全うしたことでしょう。本書では九人の見事な引き際を紹介していますが、彼らに共通するのは、信念を持っていることです。信念を貫く――簡単なようで、実は一番難しい。だからこそ、それができた人たちが、輝いて見えるのでしょう。
掲載:2004年6月25日
著者プロフィール
黒井克行
クロイ・カツユキ
1958年北海道生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、出版社勤務を経てノンフィクション作家。人物ドキュメントやスポーツ全般にわたって執筆活動を展開。主な著書に『テンカウント』『男の引き際』『工藤公康「42歳で146km」の真実』『高橋尚子 夢はきっとかなう』など。
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