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団塊老人

三田誠広/著

748円(税込)

発売日:2004/07/18

  • 新書

私、団塊の一味です。お荷物といわれてもいいじゃないか。ナガーイ老後。俺たちにも明日はある!

いわゆる「団塊の世代」は、あと二、三年後に日本中の到るところで続々と定年を迎え、年金生活者に変わる。この大きな塊は、単なる無為徒食の群れと化し、日本の国力を疲弊させ、後続世代のお荷物となるだけなのか。自らも団塊世代である著者は、団塊への愛情をこめて、団塊とは何だとまず問い掛ける。そして、同世代が明るい老後を迎えるにはどのような気概と手立てが必要かを説く。同世代に向けた心からのメッセージ。

目次
はじめに/団塊老人に未来はあるか
第1章 団塊の世代の傲慢と不遜
国家に巣くった癌
団塊って何
少年マンガ誌創刊
消費文化の推進力
独自の文化
第2章 団塊の世代がバブル経済を推進した
傲慢と向上心
理屈っぽさ
巨大なストレス集団
世代の特徴
石油ショック
ドルショック
トンマな幻想
二つの貢献
第3章 年金には税金を投入せよ
サラリーマン体験
24時間働く
芥川賞を受賞
85歳で国家保障
郵便年金
年金への提言
第4章 生き抜くための老後の哲学
3つのポイント
年功序列崩壊
NPO
時差定年
趣味の世界
伝統的遊芸
趣味産業
第5章 子供と親にお金を使わない
ニューファミリー
息子たち
親の責務
家族を養う
子供の自立
親孝行
第6章 妻に嫌われない方法
人生のパートナー
離婚宣告
嫌われる理由
子供との会話術
妻との会話
第7章 専業主婦にとっての定年
専業主婦の危機
更年期障害
主婦の定年
女性たちのコミュニティー
施設で介護
平等な年金を
社会と関わる
夫を教育
第8章 肩書きを捨て、裸の人間に
帰属意識
企業戦士
帰るべき故郷
村社会の幻想
新しい人生観
脱サラAさんの場合
自分って何
第9章 団塊の世代の老後は明るい
貯蓄を使い切る
趣味に生きる
夫婦で旅行
積極的人生
歴史と関わる
宗教について
本来の仏教
心の安らぎ
愛国者
世のため人のため
青春時代に戻る

書誌情報

読み仮名 ダンカイロウジン
シリーズ名 新潮新書
発行形態 新書
判型 新潮新書
頁数 208ページ
ISBN 978-4-10-610077-2
C-CODE 0236
整理番号 77
ジャンル 文学賞受賞作家、女性学、人文・思想・宗教、社会学、福祉、暮らし・健康・料理
定価 748円

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団塊の作家たち

 団塊の世代は、人口に比例して、各界で活躍している人たちの数もやはり多い。とりわけ、小説家の名前が、本書の著者(昭和23年生)を始め、他の世代より目に付く。理由は分からない。例に小説家の名前を挙げてみると――北方謙三、宮本輝、中上健次、太田治子、赤川次郎、連城三紀彦、笹倉明、島田荘司、多島斗志之、高橋三千綱、北村薫、伊集院静、佐々木譲。まだまだいるだろうが、この辺で打ち止め。団塊の世代の作家の研究なぞ、どなたかおやりになりませんか。

掲載:2004年7月23日

著者プロフィール

三田誠広

ミタ・マサヒロ

1948(昭和23)年大阪府生まれ。作家、日本文藝家協会副理事長。早稲田大学第一文学部卒。1977年『僕って何』で第七十七回芥川賞受賞。著書に『いちご同盟』『パパは塾長さん』『角王』『釈迦と維摩』『図書館への私の提言』『犬との別れ』『空海』『団塊老人』など。

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