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テレビの嘘を見破る

今野勉/著

770円(税込)

発売日:2004/10/16

書誌情報

読み仮名 テレビノウソヲミヤブル
シリーズ名 新潮新書
発行形態 新書
判型 新潮新書
頁数 222ページ
ISBN 978-4-10-610088-8
C-CODE 0236
整理番号 88
ジャンル マスメディア
定価 770円

再現<誇張<歪曲<虚偽<捏造→番組打ち切り。テレビ的「事実」の作られ方!

初日に釣れたのに、最終日に釣れたとして盛り上げる釣り番組。新郎新婦はニセ物、村人が総出で演技する山あいの村の婚礼シーン。養蚕農家の生活苦を、擬似家族が訴えたドキュメンタリー作品――。視聴者を引きつけようと作り手が繰り出す、見せるための演出、やむを得ない工夫。いったいどこまでが事実で、どこからが虚構なのか? さまざまな嘘の実例を繙くことで明らかになる、テレビ的「事実」のつくられ方!

目次
はじめに
第一章 テレビ的「事実」はこうして作られる
作り手の工夫はどこまで許せる?
なぜ幻の魚は旅の最終日に釣れるのか
奇跡的撮影? カワセミの水中ハンティング
第二章 ドキュメンタリーとフィクションの境界線
「事実」と「再現された事実」
再現映像はゴールデンタイムの主役
もう一度お願いします!
リアルな戦闘の記録の舞台裏
虚構は否か、記録映画をめぐる大論争
第三章 NHKムスタン事件は「やらせ」だったのか
犯罪と指弾された「内輪の常識」
「やらせ」とは何か
擁護と批判、番組の評価はなぜ割れたか
第四章 テレビの文法
いち早く「再現」を認めた欧米
「あるがままの事実」と「もうひとつの事実」
厳しく問われはじめた事実の素姓
どこまで許されるか、が問題ではない
メディア・リテラシーのすすめ
ドキュメンタリーの現在
おわりに
主要参考文献

蘊蓄倉庫

作り手の工夫をどこまで許せますか?

 最近、こんな生命保険会社のCMをご覧になったことはないでしょうか?
 水辺で遊んでいる親子の象。突然、足元の土が崩れて、子象が水中へ転落。しかし母象が長い鼻をのばし、子象を救出。何事もなかったように、二頭は並んで去っていく──。そして「何が起こるかわからない世の中だから、あなたに大きな安心を」という字幕が入ってCMは終わります。
 広告評論家の天野祐吉さんも、このハプニング映像に感動しきりでした。
 しかし、実はこのCM、事実の映像は水に転落する子象のシーンのみ。以下は“作りもの”だったのです。感動の核心だった救出時に鼻をまきつけあった二頭の象、また去って行く二頭の象も、それぞれ別の象……。
 こういった例は、なにもCMに限った話ではありません。『テレビの嘘を見破る』では、身近なテレビ番組の中にひそんでいる、数多くの「ウソ」を暴いていきます。

掲載:2004年10月25日

著者プロフィール

今野勉

コンノ・ツトム

1936(昭和11)年、秋田県生れ。東北大学文学部卒。テレビ演出家、「テレビマンユニオン」最高顧問。1970年にラジオ東京(現TBS)を退社後、日本初の独立系テレビ番組制作会社「テレビマンユニオン」創設に参加。テレビ草創期から数多くのドラマやドキュメンタリーの制作に携わり、既成の枠を超えてテレビ表現を追求する。2020(令和2)年、NHK「宮沢賢治 銀河への旅」の演出と長年にわたるテレビへの貢献が評価され、第61回毎日芸術賞特別賞を受賞。著書に『テレビの嘘を見破る』(新潮新書)、『金子みすゞふたたび』(小学館文庫)など。

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