戦国武将の養生訓
770円(税込)
発売日:2004/12/17
- 新書
- 電子書籍あり
信長・秀吉・家康が頼りにした名医の知恵。飲食の保養。男女の交合。
足利義輝、毛利元就、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康……。戦国の英雄たちが、こぞって頼りにした曲直瀬道三(まなせどうさん)。「日本医学中興の祖」と称される名医だ。道三の説く医療とは、衣食住の何事にもほどほどを心がけた生活と、正しい男女の交合だ。健康法をわかりやすく歌にした『養生誹諧』と、松永久秀に献上したとされる『黄素妙論』。今までほとんど知られていなかった史料を基に、戦国武将の養生法と房中術を紹介する。
目次
まえがき
曲直瀬道三の人生──
第一章 偶然の出会いが、名医を生んだ
毛利元就、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康……。名だたる戦国武将の主治医だった道三。足利学校で師と出会わなければ、歴史は変わっていた。
『養生誹諧』の世界──
第二章 三十一文字に凝縮された中国伝統医学
陰陽五行説に基づいた養生法の要諦を、百二十首に詠み込んだ『養生誹諧』は、道三の医学知識の集大成。現代でも通用する戦国時代の養生法。
性の指南書『黄素妙論』──
第三章 房中術という、もう一つの健康法
道三の時代、「養生」には二つの分野があった。一つは飲食睡眠などの生活の基本。もう一つは、男女の交合の世界だ。松永久秀に与えた房中術とは。
あとがき
書誌情報
読み仮名 | センゴクブショウノヨウジョウクン |
---|---|
シリーズ名 | 新潮新書 |
発行形態 | 新書、電子書籍 |
判型 | 新潮新書 |
頁数 | 224ページ |
ISBN | 978-4-10-610098-7 |
C-CODE | 0221 |
整理番号 | 98 |
ジャンル | 日本史、家庭医学・健康 |
定価 | 770円 |
電子書籍 価格 | 660円 |
電子書籍 配信開始日 | 2012/01/27 |
蘊蓄倉庫
曲直瀬道三がいなかったら
日本医学中興の祖、曲直瀬道三――。といわれても、ピンと来ないという方が多いかもしれません。しかし、彼の診た患者の名を聞くと、驚くはずです。
正親町天皇、足利義輝、細川晴元、三好長慶、松永久秀、毛利元就、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康……。これでもほんの一部かもしれないのです。
ちょっとの風邪や傷が命取りになった戦国時代。もしかしたら、道三の診察を受けたことによって、命を長らえた武将がかなりいたのかもしれません。我々の知る享年よりも前に、彼らが死んでいたら、今の日本は全く違う日本だったかもしれません。そんな想像をするだけでも楽しくなってきます。
本書では、歴史の陰に埋もれていた「養生誹諧」を発掘。これは、道三が日々の養生を三十一文字でわかりやすく解説したもので、現代人にも十分通じる部分があります。同時に、松永久秀に与えたという、性の指南書も詳細に解説しています。400年以上前の道三が目指した養生法を、じっくり味わって下さい。
日本医学中興の祖、曲直瀬道三――。といわれても、ピンと来ないという方が多いかもしれません。しかし、彼の診た患者の名を聞くと、驚くはずです。
正親町天皇、足利義輝、細川晴元、三好長慶、松永久秀、毛利元就、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康……。これでもほんの一部かもしれないのです。
ちょっとの風邪や傷が命取りになった戦国時代。もしかしたら、道三の診察を受けたことによって、命を長らえた武将がかなりいたのかもしれません。我々の知る享年よりも前に、彼らが死んでいたら、今の日本は全く違う日本だったかもしれません。そんな想像をするだけでも楽しくなってきます。
本書では、歴史の陰に埋もれていた「養生誹諧」を発掘。これは、道三が日々の養生を三十一文字でわかりやすく解説したもので、現代人にも十分通じる部分があります。同時に、松永久秀に与えたという、性の指南書も詳細に解説しています。400年以上前の道三が目指した養生法を、じっくり味わって下さい。
掲載:2004年12月24日
著者プロフィール
山崎光夫
ヤマザキ・ミツオ
1947年福井市生まれ。小説家。早稲田大学卒業。医療分野に造詣が深く、常に新しい角度から現代社会を捉え直した作品には定評がある。著書に「藪の中の家―芥川自死の謎を解く―』(新田次郎文学賞)、『ドンネルの男・北里柴三郎』『戦国武将の養生訓』『健康の天才たち』など。
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