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破天荒に生きる。飲む、打つ、買う、天才勝負師放蕩三昧の八〇年。

野垂れ死に

藤沢秀行/著

734円(税込)

本の仕様

発売日:2005/04/20

読み仮名 ノタレジニ
シリーズ名 新潮新書
発行形態 新書、電子書籍
判型 新潮新書
頁数 190ページ
ISBN 978-4-10-610114-4
C-CODE 0295
整理番号 114
ジャンル ノンフィクション、芸能・エンターテインメント
定価 734円
電子書籍 価格 648円
電子書籍 配信開始日 2012/06/29

天才棋士と騒がれる一方、ギャンブルで作った借金は億単位、正妻と子供のいる自宅には三年間も帰らず愛人の所に入り浸り、酒での乱行も数知れず。そんな秀行さんも齢八〇を超えた。とっくに博打場でくたばっているはずが、死神にも見放されたらしい。三度のガンを患うも、みな克服してしまう。「こんなに長く生かしやがって」憎まれ口をききながら、今日も競輪場に通う――。無頼派勝負師が語る痛快なるその半生。

著者プロフィール

藤沢秀行 フジサワ・ヒデユキ

1925(大正14)年、横浜市生まれ。日本棋院・元棋士。囲碁九段、名誉棋聖。王座、名人、天元などのタイトルを次々と獲得。昭和五十二年から囲碁界最高のタイトル棋聖を六連覇、平成三年にはタイトル獲得最高齢(六十六歳)で王座に返り咲く。平成十年に現役引退。

目次

第一章 死――くたばり損ない
野垂れ死に未遂の男
横浜大空襲の奇跡
酒は命の恩人
酒との別れ
三度目のガンも克服
第二章 金――博打三昧
藤沢城落ちる
三年目の帰宅
カードで大儲け
一点勝負で四百万円を手中に
前借りした生活費がパー
小切手、手形にバンバン署名
不動産事務所は開店休業
第三章 酒――繊細磊落
酒に呑まれなくてはいけない
開高健さんの激励
杉並警察署の最善手
酔っ払って名人位
アル中地獄
第四章 芸――無悟の悟
『無悟』と不惑
碁は無限なり、個を立てよ
日々是戦
来る者は拒まず
“秀行塾”の面々
韓国、中国の成長に貢献
突然の引退
第五章 人――キ然獨存
信長と本因坊
大物政治家との交流
稲葉家の人々
“バナナ王指令”
財界のサムライ
厳島神社に書を奉納
相米慎二監督の遺作
第六章 血――父親失格
兄弟は十九人
秀哉名人と思い出の一局
青春の座禅
お袋のおまじない
父親失格
知らぬ間に子は育つ
第七章 絆――内でも外でも、女性は平等
女房も彼女も平等だ
女房の家出
〈中野〉と〈江古田〉を認知
借金取りを一喝
「こんなに長く生かしやがって!」
最初で最後のプレゼント
藤沢秀行に関する年譜

蘊蓄倉庫

文豪・開高健にも描かれた無頼派

 著者の藤沢秀行氏は、十代の頃から天才碁打ちと称される一方、とにかく“飲む、打つ、買う”をし尽くした痛快無比なる人物でした。そんな彼の三十代頃の無頼派ぶりを、実は文豪・開高健氏が、エッセー集『開口閉口』の中に描いていました。
 〈若者は酒を飲まなくなり、時代はいよいよ萎びていき、小さくなっていく。いまだに健在な疾風怒濤のロマン派はたった一人で、その一つの声だけは放吟、叫喚、嘲罵をいつまでもつづけて法燈を守っている。あちらへよろよろ、こちらへフラフラしながら家に近づき、門口までくると、やにわに大声で「やい、御饅子、戸をあけろ!」(略)ときには、ただ「御饅子、御饅子!」と連呼なさる。こないだなどは「やい、クロ饅子、でてこい!」とやっておられた〉……
 阿佐ヶ谷時代、二人の家は近所にあったようです。しかしお互い顔見知りではなく、開高氏は深夜の「放吟、叫喚、嘲罵」の主を有名な棋士とは知らずに書かれたものでした。

掲載:2005年4月25日

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