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宅配便130年戦争

鷲巣力/著

748円(税込)

発売日:2006/01/17

  • 新書
  • 電子書籍あり

郵政vs.ヤマト。新しい闘いが始まった!

日本人の暮らしを変えたコンビニ、自販機、宅配便。このなかで、民間宅配便業は、明治の「飛脚」以来百三十年間、常に官立組織の風下に立たされてきた。とりわけ、今日の「宅急便」を実現させるまでにヤマト運輸が監督官庁と繰り広げた闘いは長期に渡った。現在、民営化を控えた「郵政公社」が、民業に対抗し、宅配便事業を着々と進めている。国際資本の参入や、新事業の展開など諸問題を抱えた宅配便の未来は?

目次
はじめに
第1章 宅配便とは何か
(1)「宅配便」とは何か
(2)宅配便はどのように運ばれるのか
(3)なぜ宅配便は普及したのか
第2章 宅配便が変えた日本人の暮らし
(1)宅配便利用の風景
(2)拡大する通信販売と産地直送
(3)笹かまぼこ物語
(4)加賀棒茶物語
第3章 飛脚便から宅配便まで
(1)古代の飛駅、中世の飛脚、近世の飛脚
(2)飛脚便から郵便小包へ
(3)戦前にもあった宅配便
(4)生き残れなかった国鉄手小荷物と生き残った郵便小包
(5)宅配便の誕生前夜
(6)宅急便の誕生
第4章 「官」と「ヤマト」との闘い
(1)運輸省との闘い
(2)郵政省との闘い
(3)郵政公社との闘い
第5章 宅配便の明日
(1)メール便の拡充
(2)生活支援事業への拡大
(3)輸送業の国際市場化
(4)ロジスティクス事業の展開
あとがき

主な参考文献

書誌情報

読み仮名 タクハイビンヒャクサンジュウネンセンソウ
シリーズ名 新潮新書
発行形態 新書、電子書籍
判型 新潮新書
頁数 208ページ
ISBN 978-4-10-610151-9
C-CODE 0231
整理番号 151
ジャンル 産業研究
定価 748円
電子書籍 価格 660円
電子書籍 配信開始日 2012/02/24

蘊蓄倉庫

走る走る走る

 1997年12月30日というから、今から8年と少し前のことである。『宅配便130年戦争』の著者・鷲巣力は、クロネコヤマトの「宅急便」の一台に同乗して、配達の実際を見聞した。朝8時半、配送センターを出発。その後、配達員はひたすら走り、ひたすら運ぶことになる。午後2時40分まで、配達員は飲まず食わず。「人間がこれほど走れるとは思ってみなかった」という驚きをもって、作業を見守った。本が出来上がるまで時間はかかったが、そのときの感動が本書執筆の原動力になったのである。

掲載:2006年1月25日

著者プロフィール

鷲巣力

ワシズ・ツトム

1944(昭和19)年東京都生まれ。東京大学法学部卒業。平凡社入社ののち、月刊『太陽』編集長、取締役を歴任。現在フリージャーナリスト、大学講師。著書に『コロンブスの卵たち――「常識」に挑戦するイトーヨーカ堂グループ』『自動販売機の文化史』など。

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