
男はつらいらしい
748円(税込)
発売日:2007/08/20
- 新書
- 電子書籍あり
あちこち男のグチだらけ。女の「負け犬」は元気なのになあ……。
しんどいのは女や若者だけじゃない。働き盛りの男たちこそ、誰にもグチを言えぬまま、仕事に家庭に恋愛に、心身の不調に悩んでいるのだ――。結婚できず、切実な思いで「花婿学校」に通う三十三歳。職場の人間関係に悩み、相談窓口に駆け込む四十歳。「立たない」つらさに苦しむ四十七歳……。女性記者(四十歳・独身)が時に共感し、時に自分を棚に上げ(?)ながら聞き出した、哀しくも愛しい男たちのホンネ。
主要参考文献
書誌情報
読み仮名 | オトコハツライラシイ |
---|---|
シリーズ名 | 新潮新書 |
発行形態 | 新書、電子書籍 |
判型 | 新潮新書 |
頁数 | 208ページ |
ISBN | 978-4-10-610228-8 |
C-CODE | 0236 |
整理番号 | 228 |
ジャンル | 社会学、暮らし・健康・料理 |
定価 | 748円 |
電子書籍 価格 | 660円 |
電子書籍 配信開始日 | 2008/05/16 |
担当編集者のひとこと
引きとめ力
「これだけはちょっと、聞いておきたいんですけどね」。
打ち合わせが終わりに近付くと、著者の奥田祥子さんは何度かこうおっしゃいます。そうして、話したことの確認をされたり、新しい提案をされたりするのですが、つい引き込まれて、いつの間にか2時間経っていたということがあります。『男はつらいらしい』は、奥田さんが『読売ウイークリー』の記者として、5年の間に約100人の男性に取材したことをもとにしています。結婚したいという思い、どうも体調が良くないという不安、妻の気持ちが分からないという悩み、父親としての自信のなさ等々。なかなか人に話せないことを、聞き出さねばなりません。なんとか取材に応じてくれた男性も、最初は蚊の鳴くような声でぽつりぽつりと話すばかり。
ここからが、奥田さんの腕の見せどころです。奥田さんは落ち着いた声でゆっくり、畳み掛けるように聞いていきます。相手の話をひとつひとつしっかりと受け止めます。次第に、乗り気でなかった人が「引きとめ」られていき、いつの間にか饒舌に語り出します。1人の取材には大体、2~3時間は掛かるのだとか。
奥田さんは「家族や、友人には言いにくいことも、ふと現れた私には言いやすいのでは」と分析しますが、奥田さんの引きとめ力には、かなりの効き目があるのだと思います。
2007/08/24
著者プロフィール
奥田祥子
オクダ・ショウコ
1966(昭和41)年京都生まれ。ニューヨーク大学文理大学院修士課程修了。読売新聞社入社後、宇都宮支局などを経て、2002年から『読売ウイークリー』編集部に在籍。男性の晩婚・非婚化や中高年男性の心と体、夫婦・親子関係、働き方をテーマに取材を続ける。