即答するバカ
770円(税込)
発売日:2010/07/16
- 新書
- 電子書籍あり
「無理っす」「トラスト・ミー」「なるほどです」。口に出す前に考えろ! 「しゃべりのプロ」が一刀両断。
例(1)「この仕事頼む」「無理っす」 例(2)「どうするんだ」「トラスト・ミー」……即答するバカが増えている。いかに効率重視の時代でも、すぐに答えればいいというものではない。口に出す前のちょっとした工夫で、あなたの言葉は「すごい力」を発揮するはずなのだ。身近な話題から芸能界、政界まで、しゃべりのプロが、いまどきの「口のきき方」を総点検。一読爽快、溜飲を下げつつ、実践的な会話の技術も身につく一冊。
書誌情報
読み仮名 | ソクトウスルバカ |
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シリーズ名 | 新潮新書 |
発行形態 | 新書、電子書籍 |
判型 | 新潮新書 |
頁数 | 208ページ |
ISBN | 978-4-10-610376-6 |
C-CODE | 0288 |
整理番号 | 376 |
ジャンル | ビジネス実用、趣味・実用 |
定価 | 770円 |
電子書籍 価格 | 660円 |
電子書籍 配信開始日 | 2011/10/28 |
蘊蓄倉庫
最近、言葉遣いに厳しい人たちの間で問題とされているのが「か取り」問題だそうです。「仕上がりはいつ頃ですか?」と聞くべきところで、「仕上がりはいつ頃です?」というふうに「か」を取ってしゃべる傾向のことを指します。この言い方、かなり浸透しているため、NHKの調査では違和感があると思う人のほうが少数派だとか。まあ実際はTPOに依ると思いますが、『即答するバカ』には、「どういうときにどういうふうに言えばOKで、どういうふうに言えばNGか」について、あれこれ参考になるヒントがたくさん書いてありますので、ぜひご一読を。
担当編集者のひとこと
著者との打ち合わせ
著者と編集者の打ち合わせって、どんなものですか。そんなことを聞かれることがありますが、人それぞれですし、相手との関係でも全然違ってくるのでとても一言では言えません。
『即答するバカ』の著者、梶原しげるさんとの打ち合わせで、よくあるパターンは、互いにテレビやラジオで聞いた「なんか違和感のある物言い」や「どこかムカつく物言い」について、あれこれと雑談をしていく、というものです。
私自身は自分が大して喋りが上手いわけでもないのに、テレビのコメンテーターやキャスターのコメントにカチンと来ると、「あれってどうなんですかね」と梶原さんに専門家としての意見をお尋ねすることが多くあります。
こういうとき、梶原さんは「あいつはヘタだよね」といったことは言いません。基本的にあまり悪口を口にしないのです。実際にはプロの目から見て「ドヘタ」と思うこともあるのでしょうが、それはあえて言いません。
そのかわりに、「ああいう物言いになるには、こういうテレビ業界の事情があるんでしょうね」と冷静に分析してくださいます。それを聞いて、そうかなるほど、怒って悪かった、と納得することも度々。なんだか打ち合わせというよりは、無料日本語相談室のようでもあります。
そんな問答の成果も盛り込まれた『即答するバカ』。いまどきのムカつく物言いの分析のみならず、きっと誰にでも覚えがある「あのとき、どういえばよかったのか」といった疑問について、明快な答えとヒントが詰まっております。
タイトルを見て「あいつのことだ」と思い当たった方も、「俺のことか」と不安になった方も、いずれも満足できる本になっていますので、ぜひ開いてみてください。
2010/07/23
著者プロフィール
梶原しげる
カジワラ・シゲル
1950(昭和25)年神奈川県生まれ。早稲田大学第一法学部卒。文化放送に入社してアナウンサーとなり、1992年からフリー。司会業を中心に活躍中。東京成徳大学客員教授(心理学修士)、日本語検定審議委員。著書に『口のきき方』『すべらない敬語』『即答するバカ』など。