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震災復興 欺瞞の構図

原田泰/著

748円(税込)

発売日:2012/03/16

書誌情報

読み仮名 シンサイフッコウギマンノコウズ
シリーズ名 新潮新書
発行形態 新書、電子書籍
判型 新潮新書
頁数 191ページ
ISBN 978-4-10-610461-9
C-CODE 0233
整理番号 461
ジャンル 政治
定価 748円
電子書籍 価格 660円
電子書籍 配信開始日 2012/09/14

大震災を口実にした役人の悪だくみ。闘うエコノミストがデータから嘘を暴く。

大震災を口実にした大増税で、いま役所は「祭り」状態! 日本人一人当たりの物的資産は966万円に過ぎないのに、今回の復興財源法では、被災者一人当たり4600万円が使われる計算になる。しかし、これは山を削り高台を作るエコタウン造成など、壮大で時間がかかる計画に浪費されてしまうのだ。精緻なデータ分析を元に、「復興」の美名の陰で進む欺瞞の構図を炙りだし、安価で人々を直接助ける復興策を提示する。

目次
序論・人を助ける復興策とは?
第1章 大増税の口実に使われる大震災
物的資産毀損額16.9兆円説の誤り/結局、いくら壊れたのか/日本人一人当たりの物的資産は966万円/考慮すべき減価償却/自治体の推計から想定される被害額/負債金額からの推計/結語
付論 政府の数字に気をつけろ――物的資産の毀損額 内閣府の推計16.9兆円の誤り/日本政策投資銀行の被害推計の見方/新品で補償するのは不公平/過大な被害推計/民間企業資本ストック額の謎
第2章 過去の震災復旧対策の浪費ぶり
奥尻島では島民一人当たり1620万円使った/阪神淡路大震災は被災者一人当たり4000万円/ゴーストタウンの建設に使われた復興費/浪費だった神戸市のプロジェクト/中越地震はリーズナブルな復興/仮設住宅という高コスト支援策/コスト感覚が欠如した復興計画/戦争中もコストカットを主張したトルーマン/結語
第3章 政府や県が無駄遣いに積極的な理由
国は何に使おうとしているのか/羅列された無関係な対策/2012年度予算案での復興経費/狙い撃ちされた富裕層/復興庁と復興特区/自治体の望む「復興」/費用はどうなるのか/高台移転は高コスト/復興予算は関係ないことに使われる/復興を遅らすだけの議論/農業と漁業の相違点/漁業権とアメリカ占領軍の気遣い/愚かな「創造的復興」/インフラ建設に時間がかかる理由/工事の遅延が最大の目的/意図的に遅らされる震災復興/結語
第4章 最も安上がりで効果的な復興策
組織やビジョンは必要か/東日本復興のツボ/復興と個人財産の復旧/国民一人一人の力を信じよ/進む人口減少/安上がりな復興計画/被害が大きかったのは新興市街地/個人財産復活とモラルハザード/個人への公的援助は問題か/復興資金の調達法/ゴーストタウン効果と円高効果/復興増税長期化の奇妙さ/これまでの赤字はどうする/税と社会保障の一体改革の議論はずれている/デフレ脱却に役立つか/結語
第5章 過去の大震災に学ぶ
震災復興についての6つの論点/デフレが続いた関東大震災後/デフレにしながら個別企業を助けていた/デフレの害悪/成功したインフラ再建/帝都復興院/石橋湛山の帝都復興院論/地盤低下が収まらなかった兵庫県/天変地異の後はデフレが起こる/阪神淡路大震災の被害と復興政策/円高への対処法/結語
第6章 原発事故の教訓
原発依存のルーツ/国家戦略としての原発/植民地との類似性/取り込まれる規制者/情報は規制される側にある/ウソをついているうちに真実が分からなくなってくる/安くなかった原発/効率重視が理由か/本当の発電コスト/原発推進国ほど安いのか/原発を使うほど安くなるか/電力料金低下の理由/CO2問題への対応/利己主義という気概/他人の願望と自らの犠牲/牛肉よりも稲藁が安い/企業と政府の責任/結語
終わりに

著者プロフィール

原田泰

ハラダ・ユタカ

1950(昭和25)年東京生まれ。早稲田大学政経学部教授(2012年4月より)・東京財団上席研究員。1974年東京大学農学部卒。経済企画庁、財務省、大和総研などを経て現職。著書に『日本の失われた十年』『デフレはなぜ怖いのか』『日本国の原則』(石橋湛山賞受賞)など。

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