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余計な一言

齋藤孝/著

814円(税込)

発売日:2014/07/17

  • 新書
  • 電子書籍あり

なぜあの人にムカつくのか? 職場、家庭、人間関係に潜む28の「地雷」を徹底解剖。

なぜあの人にムカつくのか? 「だって」「しかし」の連発、「行けたら行く」「なくはない」という曖昧な物言い、面白くもない辛口コメント、「頑張れ頑張れ」の繰り返し、バカ丁寧な敬語の乱用……人間関係を悪化させる元凶は「余計な一言」だ。28の実例と解説を、頷き、笑いながら読むうちに自然と予防策が身についていく。コミュニケーション能力が確実にアップする「声に出して読んではいけない日本語」への処方箋。

目次
まえがき
第一章 その一言が恐ろしい
1 「で」と「が」とでは大違い
2 「だって」「でも」「ただ」は人間関係も逆説にする
3 「しかし」という悪癖
4 自己顕示欲が強すぎる
5 「あと」の無間地獄
6 二重否定という罠
第二章 本音はいつも必要ではない
1 「たけし」「松本」「有吉」気取りの毒舌
2 コメントには用心が必要
3 言いっぱなしで逃げる人
第三章 バカ丁寧は迷惑
1 「お」の乱用
2 「〜様」「〜さん」の多用
3 挨拶が長すぎる
4 過剰な説明はマイナス
5 上手に甘えるという才能
第四章 がさつで無知で無神経
1 「行けたら行く」というやつ
2 無神経にもほどがある
3 言わずもがなの情報
4 素直に褒められない人
5 なぜそこで実名を出すのか
6 いつも出てくる「私」
7 夫婦喧嘩の無限ループ
8 重箱の隅をつつき続ける
第五章 リピート病、ネガティブ病の患者たち
1 言葉はリピートで軽くなる
2 無駄にネガティブ
3 迷惑な「頑張れ」
4 生半可な知識をふりかざす
5 カタカナが大好きすぎる人
第六章 ディフェンス力を強化しよう
1 いまだからこそ、必須の力
2 リカバリーの技術
3 褒めるツボ、褒める一言
おわりに――精神の森をもとう

書誌情報

読み仮名 ヨケイナヒトコト
シリーズ名 新潮新書
発行形態 新書、電子書籍
判型 新潮新書
頁数 208ページ
ISBN 978-4-10-610577-7
C-CODE 0281
整理番号 577
ジャンル 社会学、教育・自己啓発、趣味・実用
定価 814円
電子書籍 価格 660円
電子書籍 配信開始日 2015/01/23

蘊蓄倉庫

上手に短く伝える訓練

 齋藤孝さんは、「上手に短い話ができるようになる練習方法」を本書(第三章)で勧めています。

(1)前置きのない話し方をしてみる。
(2)話を一分にまとめる訓練をする。
(3)三分間がスピーチの限界だと心得る。

(2)については、ストップウォッチで計りながら訓練すると、次第に時間感覚が養われ、自然と簡潔に話せるようになるとのこと。これで「伝える力」が格段にアップし、「余計な一言」を生まない最善の効果があるそうです。
掲載:2014年7月25日

担当編集者のひとこと

人間関係の「地雷」を踏まないために

 都議会での「セクハラ野次」問題やツイッターでの「炎上」事件など、「舌禍」の類の騒動はあとを絶ちません。
 公的な場やネット上のみならず、私たちの周りでも、無神経な言葉や無意識に「敵」をつくってしまう物言いなど「余計な一言」で、人間関係を歪めてしまうことはよく起きます。
 特に職場や家庭など緊密な人間関係には「言葉の地雷」が随所に潜んでいるのです。
 ちょっと口をすべらせただけのコメント、思うままに発信したツイートが、「余計な一言」に転じ、相手を傷つけたり、悪印象を与え、嫌われる……そんな風に「地雷」を踏んでしまうことは、誰にも起りえることなのです。
 こうした「余計な一言」について、「あさチャン!」(TBS系)のMCやテレビ・コメンテイターとしても活躍されている教育学者の齋藤孝さんが、初の新潮新書である本書で、詳しく解説されています。
「余計な一言」が発生する28の実例を紹介しながら、発言者の心理分析から、その予防策、すぐに実践できる改善策までわかりやすく説かれています。
 笑えない毒舌、結婚や出産にまつわる無神経なセクハラ発言、「だって」「でも」「あと……」の連発、「行けたら行く」「なくはない」という曖昧な返事、「ごめんごめん」「はいはい」の軽すぎる繰り返し、過剰過ぎる敬語、カタカタ語の乱用等々、誰でも思い当たることがあるものばかりです。
 また、「上手に短い話ができる練習方法」や、予防のための「ディフェンス力」の鍛錬、「余計な一言」を言ってしまった後の「リカバリーの技術」など、齋藤流の実践法も本書の読みどころです。
 齋藤さんならではの柔らかい筆致を、楽しんで読み進めるうちに、豊かな人間関係につながるコミュニケーション能力が自然と磨かれていくはずです。

2014/07/25

著者プロフィール

齋藤孝

サイトウ・タカシ

1960(昭和35)年、静岡生まれ。明治大学文学部教授。東京大学法学部卒。同大学院教育学研究科博士課程を経て、現職。『身体感覚を取り戻す』で新潮学芸賞受賞。『声に出して読みたい日本語』『雑談力が上がる話し方』などのベストセラーをはじめ著作多数。

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