見えない世界戦争―「サイバー戦」最新報告―
792円(税込)
発売日:2014/10/17
- 新書
- 電子書籍あり
40万人のサイバー部隊、100万人の世論工作隊――暴走中国のリアル。
深化するシギント(通信傍受)と果てなき情報のドラグネット(地引網)、日進月歩で開発されるマルウェアやコンピューターウイルス――世界中のあらゆる情報通信が行きかうサイバー空間は、今や陸・海・空・宇宙に次ぐ「第五の戦場」と化している。スノーデン事件やウィキリークスはもとより、肥大化する中国のサイバー活動の脅威、諸外国と日本の対応など、国際情勢を裏で揺さぶる「情報の戦争」の実態をレポートする。
目次
はじめに
第一章 せめぎあう仮想と現実
デジタル・フォレンジック/PC遠隔操作事件の教訓/ソチ五輪直前のハニーポット実験/狙われる産業インフラ/ハッカーの手に落ちた巨額のビットコイン
第二章 軍産学民が一体化した中国の脅威
サイバー義勇軍「中国紅客連盟」とは/グーグルvs.金盾工程の行方/100万人の「五毛党」が騒ぐ/大手防衛企業へのハッキング攻勢/一人砂一粒でバケツを一杯に/MI5長官が送った警告レター/洗練された「ゴーストネット」の活動/日本企業も持続的標的型脅威(APT)の標的/大手通信機器メーカー「華為」をめぐる騒動/シギントの系譜=人民解放軍総参謀部「第3部」/米セキュリティ企業がついに捉えた/ハッカー集団APT1の凄み/軍産学民一体となって「情報戦」制圧を
第三章 スノーデン事件に揺れる米英シギント同盟
「トンネル」から出てきた男/ウィキリークスを凌駕する秘匿性/「プリズム」が吸い上げる膨大なメタデータ/『1984年』のテレスクリーンが現実に/米中枢同時テロで変容した電子プライバシー/MI6、MI5、GCHQの3トップが揃い踏み/エニグマを解読した天才数学者の悲運/NSAと共闘するGCHQの「テムポラ」/フォークランド侵攻を察知した「吠えない番犬」/イギリス情報機関史上、最大の損失/スノーデン・ファイルの全容
第四章 終わりなきドラグネット合戦への警鐘
プライバシーと安全で揺れる司法判断/現実味を増す重要インフラへのサイバー攻撃/シギントが支えるドローン攻撃の実態/得意の絶頂から失速した「ウィキリークス」/ジャーナリストは暗号化ソフトを使用すべき
第五章 リアルを侵蝕するサイバー戦の前途
暗殺されたイランのサイバー司令官/「スタックスネット」ウイルスの暗躍/「デジタルの鋼鉄ドーム」を売り始めたイスラエル/人道介入としてのサイバー攻撃は可能か/紛争にはサイバー攻撃が伴うのが当たり前/ビッグデータからは逃れられない/「携帯電話ホリック」メルケルの怒りの意味/サイバー空間はグローバル・コモンズか/妄想含みのテロ対策の費用対効果/サイバー侵略国に自衛権が発動できるか
おわりに
主要参考文献
主要参考文献
書誌情報
読み仮名 | ミエナイセカイセンソウサイバーセンサイシンホウコク |
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シリーズ名 | 新潮新書 |
発行形態 | 新書、電子書籍 |
判型 | 新潮新書 |
頁数 | 208ページ |
ISBN | 978-4-10-610592-0 |
C-CODE | 0231 |
整理番号 | 592 |
ジャンル | 政治、IT |
定価 | 792円 |
電子書籍 価格 | 660円 |
電子書籍 配信開始日 | 2015/04/17 |