戦国武将の明暗
858円(税込)
発売日:2015/03/16
- 新書
- 電子書籍あり
生きるか死ぬか究極の選択。通説から最新研究まで気鋭の歴史家が徹底解説。
戦国時代――。日本史上、最も過酷な時代に、武将たちは何を考え、どう行動したのか? 時に一瞬の迷いが一家滅亡を招き、時に果敢な決断が家運の隆盛につながる。「関ヶ原の戦い」という天下分け目の決戦を中心に、生き残りをかけた戦国武将たちの明暗を解き明かす。通説はもとより、最新の研究成果も積極的に紹介しながら、堅苦しくなりがちな歴史研究の最前線を、わかりやすく、面白く紹介していく。
目次
まえがき
第1章 戦いは、なぜ起きたのか――関ヶ原考(1)
裏切り者か? 小早川/家康の論功行賞/小早川家の真の石高は?/未熟な軍事史研究/関ヶ原“一番褒賞”の武功とは/何故、家康は秀忠軍を待たなかったか/有名エピソードの典拠やいかに/「天下人」誕生/家康の豹変/毛利輝元の命運
第2章 直江状に、家康は怒ったか――関ヶ原考(2)
直江兼続という武将/「ナンバー2」への秀吉の熱視線/「男業と律儀」/「江戸」は「穢土」/「穢れた地」を生きる家康の精神性
第3章 天下統一とは何か――関ヶ原考(3)
「日本は一つではない」/「群雄割拠」が常態/終焉を迎えた兼続の戦い/関ヶ原余聞/正綱の「拝領妻」/信長の「天下布武」と秀吉の「惣無事令」/蒲生氏郷、家康、「都」から「鄙」に放り出された武将たち/「もう一つの関ヶ原」
第4章 官兵衛は軍師だったのか
黒田官兵衛おもしろエピソード/NHKは「一夫一婦」がお好き?/官兵衛は天下をうかがったか?/戦国時代に「軍師」はいなかった!?/「敵中突破」島津兵1500人の謎/秀吉と当主の板挟みだった島津義弘/「釣り野伏せ」戦法で島津最強伝説
第5章 女城主と日本無双の勇将
立花道雪の「雷切」伝説/「2万vs.700」激戦の果て……/ギン千代「女城主」誕生の謎/秀吉が「日本無双の勇将」と賞した男/「雷切丸」相伝の謎/ギン千代の菩提寺と松田聖子/領地回復の丹羽長重
第6章 前田はなぜ100万石なのか
大谷吉継に呼応した大名たち/大谷吉継の調略/「北陸の関ヶ原」/前田利家の人望が生んだ「加賀100万石」
第7章 信長・秀吉・家康の夫人くらべ
「創業」と「守成」/秀忠がバツ付・子持ち・6歳上の江を愛した理由/心の傷を抱えた秀忠の「守成」/「未亡人」「お姫様」……天下人たちの女性嗜好/「淫蕩」「獣欲」とフロイスに書かれた秀吉
第8章 城と命運をともに――女たちの戦国(1)
戦国は、女だって命がけ/女城主たちの戦い/信長が愛した男たち/『戦国武将のBL(ボーイズラブ)』/井伊家の女主人、直虎/秋田美人のDNA
第9章 危機一髪の逃避行――女たちの戦国(2)
「首どもの血くさき中に寝た」戦国の女たち/『おあむ物語』の舞台や如何に/「おあむ」の次の戦国女性の語り部は……/おきくの城外脱出/“初”一行との遭遇/逃避行の結末/武将たちの「乱取り」
第10章 厚遇と冷遇の境界線――論功行賞
妹の美貌に救われた「蛍大名」/妹の尻の光で出世「蛍大名」の「男のみせどころ」/「蛍大名」の乾坤一擲に家康の論功行賞/加藤清正へのご褒美/あの家康も婿殿には甘い!?/「清正」が前面に出した公的“戦略”/なぜ徳川縁戚の京極高次は軽視されたか
第11章 鳥居対井伊――譜代の争い
戦端が開かれた伏見城攻防戦/壮烈討死に報いた家康の破格ご褒美/お家断絶続出! 末期養子が禁じられた理由/波瀾万丈! 2度もお家取り潰しにあった鳥居家/家康と重臣の後継者選定会議?/井伊直政が正室を畏怖したワケ/勇猛果敢の井伊家「赤備え」の由来/秀忠は「ガチムチ」がお好き/「家康のご落胤」説まで生んだ謎
書誌情報
読み仮名 | センゴクブショウノメイアン |
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シリーズ名 | 新潮新書 |
雑誌から生まれた本 | 週刊新潮から生まれた本 |
発行形態 | 新書、電子書籍 |
判型 | 新潮新書 |
頁数 | 240ページ |
ISBN | 978-4-10-610609-5 |
C-CODE | 0221 |
整理番号 | 609 |
ジャンル | ノンフィクション、日本史 |
定価 | 858円 |
電子書籍 価格 | 660円 |
電子書籍 配信開始日 | 2015/09/11 |