〈新版〉総理の値打ち
836円(税込)
発売日:2016/08/12
- 新書
- 電子書籍あり
田中角栄 57点、伊藤博文 91点、岸 信介 81点、安倍晋三 ?点。大胆採点で近現代史を一つかみ!
一体、いつから日本の政治はこんなにダメになったのか。そもそも、かつて日本にはすぐれた指導者がいたのだろうか。そんな疑問に答えるべく、伊藤博文から安倍晋三まで、歴代首相全62人の経歴、人柄、功績を百点満点で採点。明治維新からアベノミクスまで、日本の近現代史の局面における責任の所在を炙り出す。井上馨から小沢一郎ら、首相にはなれなかった実力者列伝も併録。
書誌情報
読み仮名 | シンパンソウリノネウチ |
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シリーズ名 | 新潮新書 |
発行形態 | 新書、電子書籍 |
判型 | 新潮新書 |
頁数 | 240ページ |
ISBN | 978-4-10-610680-4 |
C-CODE | 0231 |
整理番号 | 680 |
ジャンル | 政治 |
定価 | 836円 |
電子書籍 価格 | 836円 |
電子書籍 配信開始日 | 2016/08/26 |
蘊蓄倉庫
人望があったあの宰相
好色、酒乱、子沢山といった、明治の元勲の破天荒なエピソードは勿論、戦争の代名詞となった宰相・東条英機が一般家庭のゴミ箱をのぞいて配給がきちんとなされているか点検し、電話交換手やタイピストといった末端の配下にまで細やかな配慮をした「人望家」だったこと、河野一郎邸が放火された時、吉田茂はステッキを振り回して喜んだと三木武夫が証言していること……、本書全篇これ蘊蓄の宝庫です。
良きにつけ悪しきにつけ、エピソード豊富な方が魅力的に見えますが、政治的手腕と人間的魅力は別なのかもしれません。
掲載:2016年8月25日
担当編集者のひとこと
あなたなら何点つけますか?
歴代総理を並べてみれば、日本の「今」が見えてきます。
いつ、誰が、どういう判断を下したのか、あるいは下さなかったから、こうなったのか。
責任の所在を曖昧にするために、一見複雑にみせかけられた日本近現代史の、基礎の基礎がよく判ります。
それは明治維新後、日本が歩んできた近代国家としての足跡そのものです。
2005年に刊行された『総理の値打ち』(文春文庫)に、小泉純一郎以降の、安倍晋三、福田康夫、麻生太郎、鳩山由紀夫、菅直人、野田佳彦を新たに加えました。
民主党政権とは何だったのか、自民党復権以後、日本はどう変わったのか、そして今後の行方は――。
国の歩みはすなわち、日本人それぞれの歩みに重なります。
本来私たち一人一人が、採点できなければならないのかもしれません。
2016/08/25
著者プロフィール
福田和也
フクダ・カズヤ
1960(昭和35)年東京生まれ。慶應義塾大学文学部仏文科卒。同大学院修士課程修了。慶應義塾大学環境情報学部教授。『日本の家郷』『教養としての歴史 日本の近代(上・下)』『人間の器量』『死ぬことを学ぶ』『昭和天皇』『〈新版〉総理の値打ち』等、著書多数。