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〈新版〉総理の値打ち

福田和也/著

836円(税込)

発売日:2016/08/12

  • 新書
  • 電子書籍あり

田中角栄 57点、伊藤博文 91点、岸 信介 81点、安倍晋三 ?点。大胆採点で近現代史を一つかみ!

一体、いつから日本の政治はこんなにダメになったのか。そもそも、かつて日本にはすぐれた指導者がいたのだろうか。そんな疑問に答えるべく、伊藤博文から安倍晋三まで、歴代首相全62人の経歴、人柄、功績を百点満点で採点。明治維新からアベノミクスまで、日本の近現代史の局面における責任の所在を炙り出す。井上馨から小沢一郎ら、首相にはなれなかった実力者列伝も併録。

目次
はじめに
1 議会政治のはじまり
伊藤博文/黒田清隆/山県有朋/松方正義/大隈重信/桂太郎/西園寺公望/山本権兵衛/寺内正毅
2 政党政治の黄金時代
原敬/高橋是清/加藤友三郎/清浦奎吾/加藤高明/若槻礼次郎/田中義一/浜口雄幸/犬養毅
3 政党政治の終焉
斎藤実/岡田啓介/広田弘毅/林銑十郎/近衛文麿/平沼騏一郎/阿部信行/米内光政/東条英機/小磯国昭/鈴木貫太郎
4 第二の建国
東久邇宮稔彦王/幣原喜重郎/吉田茂/片山哲/芦田均/鳩山一郎/石橋湛山/岸信介/池田勇人/佐藤栄作
5 矮小化のはじまり
田中角栄/三木武夫/福田赳夫/大平正芳/鈴木善幸/中曽根康弘/竹下登
6 政治の機能喪失
宇野宗佑/海部俊樹/宮沢喜一/細川護煕/羽田孜/村山富市/橋本龍太郎/小渕恵三/森喜朗/小泉純一郎/安倍晋三/福田康夫/麻生太郎/鳩山由紀夫/菅直人/野田佳彦
実力者列伝
(1)井上馨 (2)板垣退助/陸奥宗光 (3)星亨/後藤新平/床次竹二郎 (4)宇垣一成/森恪 (5)三木武吉 (6)重光葵 (7)緒方竹虎/大野伴睦 (8)藤山愛一郎/河野一郎/椎名悦三郎/前尾繁三郎 (9)伊東正義/金丸信/中川一郎/梶山静六 (10)小沢一郎/菅義偉
おわりに

書誌情報

読み仮名 シンパンソウリノネウチ
シリーズ名 新潮新書
発行形態 新書、電子書籍
判型 新潮新書
頁数 240ページ
ISBN 978-4-10-610680-4
C-CODE 0231
整理番号 680
ジャンル 政治
定価 836円
電子書籍 価格 836円
電子書籍 配信開始日 2016/08/26

蘊蓄倉庫

人望があったあの宰相

 好色、酒乱、子沢山といった、明治の元勲の破天荒なエピソードは勿論、戦争の代名詞となった宰相・東条英機が一般家庭のゴミ箱をのぞいて配給がきちんとなされているか点検し、電話交換手やタイピストといった末端の配下にまで細やかな配慮をした「人望家」だったこと、河野一郎邸が放火された時、吉田茂はステッキを振り回して喜んだと三木武夫が証言していること……、本書全篇これ蘊蓄の宝庫です。
 良きにつけ悪しきにつけ、エピソード豊富な方が魅力的に見えますが、政治的手腕と人間的魅力は別なのかもしれません。


掲載:2016年8月25日

担当編集者のひとこと

あなたなら何点つけますか?

 歴代総理を並べてみれば、日本の「今」が見えてきます。
 いつ、誰が、どういう判断を下したのか、あるいは下さなかったから、こうなったのか。
 責任の所在を曖昧にするために、一見複雑にみせかけられた日本近現代史の、基礎の基礎がよく判ります。
 それは明治維新後、日本が歩んできた近代国家としての足跡そのものです。

 2005年に刊行された『総理の値打ち』(文春文庫)に、小泉純一郎以降の、安倍晋三、福田康夫、麻生太郎、鳩山由紀夫、菅直人、野田佳彦を新たに加えました。
 民主党政権とは何だったのか、自民党復権以後、日本はどう変わったのか、そして今後の行方は――。
 国の歩みはすなわち、日本人それぞれの歩みに重なります。
 本来私たち一人一人が、採点できなければならないのかもしれません。

2016/08/25

著者プロフィール

福田和也

フクダ・カズヤ

1960(昭和35)年東京生まれ。慶應義塾大学文学部仏文科卒。同大学院修士課程修了。慶應義塾大学環境情報学部教授。『日本の家郷』『教養としての歴史 日本の近代(上・下)』『人間の器量』『死ぬことを学ぶ』『昭和天皇』『〈新版〉総理の値打ち』等、著書多数。

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