スジ論
836円(税込)
発売日:2016/10/15
- 新書
- 電子書籍あり
礼儀のないガキは仕事場にいらない。「大人」のルール51。
坂上忍、49歳。芸歴46年。正論を吐けば嫌われる。スジを通せば疎まれる。それでも言いたいことがある――。「礼儀のないガキは仕事場にいらない」「子供には価値観を押し付ける」「信用は結果論にすぎない」「苦手な奴ともめておく」「無責任な擁護は優しさじゃない」「いい顔の線引きをする」「涙の我慢も給料のうち」「老いを隠すと自分の首を絞める」……厳しき世界で培われた仕事の流儀、人生の道理とは。
「いい顔」の線引きをすれば、死なない
仕事の大変さなんて、口にするもんじゃない
相手のペースに委ねれば「知ったか」は防げる
気持ちよくハミ出す、ちゃんと迷惑をかける
理想を追い求める為に、現実を見なくちゃいけない
相手に届かぬ挨拶は挨拶ではない
賢い「甘え方」を覚えた方がいい
正解を求める前に失敗を繰り返せ
自分を失わないバランスで相手を気遣う
その言葉は自分の脳を通したか
簡単に話が通じたら気持ち悪いのかもしれない
「二度と仕事をしたくない人」と揉めておく
現場に入る前に「伝える作業」を済ませておく
どうせ訊くなら苦手な人に訊いてみる
現場でわからないこと、結果から見えること
綺麗に映ったものに、ほんとうの面白さはない
わたしの「顔」はわたし一人で作れない
時代が変われば現場も変わる
火野正平さんの色気は生き様から来る
小林旭さんの熱量は人を動かす
IKKOさんの礼儀こそ美しい
萩原健一さんの真剣さは飛び抜けている
野々村真がわたしを大人にしてくれた
上沼さんとさんまさんは「勝手な恩人」
叩かれている人を守るのは優しさじゃない
「ほんとうに特別な人」は特別から逃れられない
ただのパーツから「物言うモノ」になれるか
男の涙はめったに役に立たない
プロはネガティブなことから逃げるな
子供の器用さを利用してはいけない
親の基準が子供の目安になる
大人は甘くないと「示す」責任がある
「他人に残す」仕事を終活にする
飴と鞭を用意してダイエットする
職を失わない為に、煙草はやめない
都合のいい言葉だけを頼りに生きる
加減を知らない無謀なおっさんとして
「その日限り」の精神は限界を超える
50歳を前に「終いの準備」をする
ベガスでハメを外さないバカ、女を連れるバカ
ひとつ上の次元で勝負できる大人になりたい
書誌情報
読み仮名 | スジロン |
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シリーズ名 | 新潮新書 |
雑誌から生まれた本 | 週刊新潮から生まれた本 |
発行形態 | 新書、電子書籍 |
判型 | 新潮新書 |
頁数 | 240ページ |
ISBN | 978-4-10-610690-3 |
C-CODE | 0210 |
整理番号 | 690 |
ジャンル | エッセー・随筆 |
定価 | 836円 |
電子書籍 価格 | 836円 |
電子書籍 配信開始日 | 2016/10/21 |
担当編集者のひとこと
坂上忍はなぜ正論を吐き続けるのか?
本書『スジ論』は坂上忍氏による「週刊新潮」の連載を再編集したもの。編集部のオファーを快諾いただいてから早一年、その多忙さにもかかわらず、毎週自らテーマを決め、キーボードを叩き、締切より早く原稿を送ってくる――。編集者から見た坂上忍氏は、売れっ子のタレントというより、優秀なビジネスマンのようでした(その「キッチリさ」故に弊社担当が激怒される一件は、本書「おわりに」をご覧ください)。
毒舌で不機嫌で意地悪で……そんなイメージを抱いている人にこそ、ぜひ手にとって頂ければ。疎まれるのを承知で正論を吐く、その理由がわかります。芸能界で3歳から叩き込まれた、人としてのスジ、プロとしての矜持、そして「大人」としてルールに、誰しもがはっとさせられるはずです。
2016/10/25
著者プロフィール
坂上忍
サカガミ・シノブ
1967(昭和42)年東京都生まれ。3歳で劇団に入団し、テレビドラマや映画、舞台などで活躍。1997年に映画監督デビュー、舞台の脚本・演出も多数手掛ける。2009年に子役育成のプロダクションを設立。近年ではバラエティ番組に多数出演、で司会も務める。大の犬好き。