
誰も知らない憲法9条
858円(税込)
発売日:2017/07/14
- 新書
- 電子書籍あり
総理も、憲法学者もわかっていない。護憲派も改憲派も目からウロコの入門書!
本当に憲法9条を読んだことがありますか? それは本物の憲法9条ですか? はっきり言いましょう。そんなはず、ありません――挑発的な文章から始まる本書は、これまで論じられなかった視点を提起する。「日本国憲法は平和主義なのか」「教科書はどのように偏向しているか」「自衛官はどう考えているか」等、護憲派も改憲派も、総理も共産党も目からウロコ間違いなし。まったく新しい「9条」入門の誕生。
書誌情報
読み仮名 | ダレモシラナイケンポウキュウジョウ |
---|---|
シリーズ名 | 新潮新書 |
装幀 | 新潮社装幀室/デザイン |
発行形態 | 新書、電子書籍 |
判型 | 新潮新書 |
頁数 | 240ページ |
ISBN | 978-4-10-610725-2 |
C-CODE | 0231 |
整理番号 | 725 |
ジャンル | 政治 |
定価 | 858円 |
電子書籍 価格 | 858円 |
電子書籍 配信開始日 | 2017/07/21 |
作家自作を語る
薀蓄倉庫
憲法「前文」の前にある文章
「日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し……」は、「日本国憲法」の「前文」の冒頭部分です。多くの人が、憲法はこの文章から始まる、と教わってきましたし、今もそう信じていることでしょう。しかし、この憲法が掲載された「官報号外」には、いわゆる「前文」の前にも文章が載っています。これを読んだことがある人は少ないようです。実はその冒頭には、こう書いてあります。
「朕は、日本國民の總意に基いて、新日本建設の礎が、定まるに至つたことを、深くよろこび、枢密顧問の諮詢及び帝國憲法第七十三條による帝國議会の議決を経た帝國憲法の改正を裁可し、ここにこれを公布せしめる」
要するに、この憲法を公布する、という天皇陛下のお言葉が最初にあるのです。
『誰も知らない憲法9条』(潮匡人・著)は、憲法についての知られざる話が満載、目からウロコの憲法入門です。
掲載:2017年7月25日
担当編集者のひとこと
改憲護憲を言う前に
安保法制を巡る議論の中で、多くの人が驚いたのは、「安保法制は違憲だからけしからん」と主張している憲法学者の多くが「自衛隊も違憲だ」と考えているということだったのではないでしょうか。
もしもそうならば、安保法制同様に、自衛隊も「違憲だからけしからん」と強く主張して、運動すればいいと思うのですが、そういう風でもないあたりが、一般人にはよくわからないところでした。
ただ、憲法の専門家とされている方々が、ひょっとしたらちょっと特殊な人たちではないか、ということがわかったのは収穫だったかもしれません。
本書、『誰も知らない憲法9条』の著者、潮匡人さんは憲法学の専門家ではありません。元航空自衛隊3等空佐で、現在は安全保障の専門家として活発に発信をなさっています。
潮さんが、憲法学会などの縛りや上下関係、暗黙の了解等々を一切忖度せずに、素直に、フェアに憲法、あるいは「憲法9条」について考えたのが、本書です。「誰も本当の憲法を読んだことがない」といった指摘は、誰にとっても新鮮でしょう。
憲法について少しでも関心のある方にはご一読を強くお勧めします。
2017/07/25
著者プロフィール
潮匡人
ウシオ・マサト
1960(昭和35)年青森県生まれ。アゴラ研究所フェロー。国家基本問題研究所客員研究員。早稲田大学法学部卒業後、航空自衛隊に入隊し、長官官房勤務などを経て三等空佐で退官。『安全保障は感情で動く』『そして誰もマスコミを信じなくなった』等、著書多数。