
「ポスト宮崎駿」論―日本アニメの天才たち―
836円(税込)
発売日:2017/12/15
- 新書
- 電子書籍あり
才能、続々――。「君の名は。」新海誠に「攻殻機動隊」押井守、「バケモノの子」細田守、「アリエッティ」米林宏昌――なぜ彼らが日本アニメを牽引するのか? 【日本アニメ公開100年】
新海誠監督「君の名は。」で一挙に“第4次ブーム”に突入した日本アニメ。市場は2兆円規模、海外展開も視野に映画公開がひきもきらない。「攻殻機動隊」の押井守、「バケモノの子」の細田守、「この世界の片隅に」の片渕須直、「アリエッティ」の米林宏昌、「エヴァ」の庵野秀明……多彩な才能を第一線の評論家が徹底分析。日本文化を代表するコンテンツ産業に躍り出た日本アニメの実態を俯瞰する最良のテキスト。
書誌情報
読み仮名 | ポストミヤザキハヤオロンニホンアニメノテンサイタチ |
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シリーズ名 | 新潮新書 |
装幀 | 新潮社装幀室/デザイン |
発行形態 | 新書、電子書籍 |
判型 | 新潮新書 |
頁数 | 224ページ |
ISBN | 978-4-10-610745-0 |
C-CODE | 0274 |
整理番号 | 745 |
ジャンル | 趣味・実用 |
定価 | 836円 |
電子書籍 価格 | 836円 |
電子書籍 配信開始日 | 2017/12/22 |
薀蓄倉庫
SF界とアニメ界
その昔、テレビアニメの制作に、SF作家たちが関わっていたことは御存知でしょうか。例えば「鉄腕アトム」のストーリー制作に豊田有恒さんが関わっていたり、「8マン」(エイトマン)の脚本は大半が平井和正さんが執筆、「超時空要塞マクロス」はSF企画集団であるスタジオぬえ(高千穂遙さんが参加していました)が原作です。
著者の長山靖生さんはそんなSF界とアニメ界が未分化であった時代、「風の谷のナウシカ」が連載中のアニメ雑誌「アニメージュ」の編集部などに出入りしながら評論家としてデビュー、以来、筋金入りのアニメウォッチャーでもあるのです。
掲載:2017年12月25日
担当編集者のひとこと
新世紀の日本アニメを俯瞰する
2017年は初の日本製アニメが公開されてから100年目に当たります。日本アニメは「鉄腕アトム」が切り拓いた第1次ブーム、「宇宙戦艦ヤマト」に始まる第2次ブーム、「新世紀エヴァンゲリオン」が牽引した第3次ブームを経て、新海誠監督「君の名は。」に代表される第4次ブームのまっただ中。その勢いのまま、日本アニメはまさに新世紀へと突入してゆくわけですが、果たしてその未来は本当に明るいのでしょうか?
著者の長山靖生さんは著書多数、大衆文学研究賞や日本SF大賞、星雲賞を受賞しているバリバリの評論家ですが、出発点はSF評論。しかもデビュー当時はまだSF界とアニメ界は未分化の時代でした。「鉄腕アトム」で産湯をつかったとも言える長山さん(1962年生まれです)は自然、“最初期のおたく”と言ってもよい青春期を過ごし(庵野秀明も参加したDAICONアニメをリアルタイムで見ている!)、以後すべてのアニメブームを体感してきた方です。2016年の『ゴジラとエヴァンゲリオン』に続く『「ポスト宮崎駿」論―日本アニメの天才たち―』では、「君の名は。」の出色の作品分析を皮切りに、新海誠、庵野秀明、押井守、細田守、米林宏昌、片渕須直……といった才能を取り上げ日本アニメ界を俯瞰、「宮崎駿監督以後」を展望する最良のテキストを書き上げました。
「君の名は。」の大ヒットに今のアニメブーム……これっていったいなんなんだろう? と思われている方、必読です。
2017/12/25
著者プロフィール
長山靖生
ナガヤマ・ヤスオ
1962年茨城県生まれ。鶴見大学大学院歯学研究科修了。評論家、アンソロジスト。近代文学、SF、ミステリー、映画、アニメなど幅広い領域を新たな視点で読み解く。日本SF大賞、日本推理作家協会賞、本格ミステリ大賞(いずれも評論・研究部門)を受賞。著書多数。