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英国名門校の流儀―一流の人材をどう育てるか―

松原直美/著

836円(税込)

発売日:2019/08/09

  • 新書
  • 電子書籍あり

礼儀作法、文武両道、賞と罰。
これがパブリック・スクールの最高の教育だ。

歴代首相からノーベル賞受賞者、名俳優まで輩出する英国パブリック・スクール。その名門ハーロウ校で日本語教師となった著者は最高の教育現場を目の当たりにした。独特の礼儀作法、「文武」に加えて重視される「芸」、目に見える賞と罰、ずばぬけた教師陣――映画「ハリー・ポッター」で使われた教室もある学舎で、10代の紳士たちは共同生活を通して鍛えられていく。日本人生徒の貴重な肉声も収めた、社会に資するリーダーの育て方。

目次
はじめに
第1章 パブリック・スクールとはどんな学校か
歴史ある名門校/首相の7割を輩出/イギリスの学校制度/高額な学費/ハウス制度/ラテン語が必修である意味/歴史と伝統の踏襲/紳士の作法/長い入学者選抜プロセス/私が教師になった経緯
第2章 学習意欲をどうやって伸ばしているか
科目ごとの習熟度別少人数クラス/日本人生徒はどう受け止めているか/能力を認め合う環境/詳細な通知表/イギリスの大学入学試験/難関大学の入試/生徒の向上心を刺激する方法/研究者顔負けの取り組み/ギリシャ、上海、ルワンダ研修/ネット時代だからこそ経験を/様々なソサエティ/理系ソサエティ/スポーツ系ソサエティ/オリエンタル・ソサエティ/デリケートな問題も議論する
第3章 「文武」に加えて重視される「芸」
文武両道の実現/スポーツのレベル分け/ラグビー/サッカー/クリケット/室内競技の数々/その他のスポーツ/コンディショニング/持久走/教師や親も参加/有名俳優を輩出/全員が演劇に参加/シェークスピアは必須教養/演劇の持つ意味/頻繁に開かれるコンサート/聖歌隊/優れた美術品で観賞眼を養う/アートコンペティション/美術ソサエティ
第4章 目に見える賞と罰
生徒名簿に記される奨学生/生徒手帳を親にも配布/服装で示される生徒のリーダー/努力に対するさまざまなご褒美/口頭と紙面による表彰/年報も発行/わかりやすい罰則/素行不良の罰/重い罰とは/「努力の成果は表彰されて当然」
第5章 国を守る意識を教える
軍は身近な存在/戦争の英雄を追悼する/軍事教練は必修/軍事パレードも/社会奉仕/海外でのボランティア活動にも参加/自然保護活動
第6章 目覚めから寝るまで続く人格教育
集団の中で育てる個/討論大会も人気/生徒全員参加のクイズ大会/日々の時間管理/テスト期間中もつまっている予定/厳しい校則と不文律/教員にも適用される厳しいルール/ネクタイ姿で食事/簡単にできない外出/不文律の存在/規則は個性を抑えない/人の話を聞く訓練/静かに待つ訓練/私語厳禁/TPOに応じたマナーの習得/食事のマナーも教育/大人との会話を学ぶ
第7章 教師たちが尊敬される理由
高い知力と強靭な体力/多国語を操る語学教師/校長は働き盛りの壮年/生徒と教職員との近い距離/「思い出の品」展示会/教員が教え合う仕組み/ロンドンに学習塾が少ない理由/見事なオンとオフの切り替え/生徒による教員の評価/学校全体で取り組むいじめ対策/学習障害対策
第8章 親はどうかかわるか
父母との距離感/父母が参加できる行事も/保護者面談で目立つ父親の姿/パーティにも参加/卒業生の恩返し
終章 己を知る教育
自信はあるが尊大にはならない/低学年の不自由、上級生の責任/一流の知性に出会う/仲間との強い絆/習熟度別クラスでの真剣勝負/年間何十種類もの賞/教員たちの努力
おわりに
参考文献・資料

書誌情報

読み仮名 エイコクメイモンコウノリュウギイチリュウノジンザイヲドウソダテルカ
シリーズ名 新潮新書
装幀 新潮社装幀室/デザイン
発行形態 新書、電子書籍
判型 新潮新書
頁数 224ページ
ISBN 978-4-10-610827-3
C-CODE 0237
整理番号 827
ジャンル 教育学、語学・教育
定価 836円
電子書籍 価格 836円
電子書籍 配信開始日 2019/08/23

著者プロフィール

松原直美

マツバラ・ナオミ

1968(昭和43)年生まれ。タイの公立高校、UAEの国立ザーイド大学での勤務を経て、2014年から2018年まで英国のパブリック・スクール「ハーロウ校」で選択科目である日本語の非常勤講師を務める。上智大学卒、早稲田大学大学院アジア太平洋研究科博士後期課程退学。

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