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「複業」で成功する

元榮太一郎/著

814円(税込)

発売日:2019/11/15

  • 新書
  • 電子書籍あり

「副業」で満足していたら未来は拓けない。弁護士でCEO、参議院議員の著者が伝授する、企業も労働者もwin-winな未来。

「複業」こそ新しい働き方だ。働き方改革により日本は原則「副業解禁」となったが、本業の片手間の「副業」で満足していては未来は拓けない。「本業を複数持つ」すなわち「複業」の意識が個人、企業を成功に導くのだ。成功と失敗の分かれ目は? 法律をどう味方につける? 就業規則はどうすべき? 上場企業に成長した弁護士ドットコムの創業者にして弁護士、国会議員としても活動中の著者が示す成功への工程表。

目次
はじめに
第1章 あなたはいつ、今のキャリアからはみ出すべきか?
副業解禁で「複業社会」が到来する!/副業は法的に禁止できない/日本型雇用システムの崩壊/「パラレルキャリア」を考えるべき時代/社内副業がグーグルを成長させた/副業解禁が離職率を下げた!/一般企業、大手企業も解禁へ/就業規則をどう作るか?/「令和」のパラダイム転換/チャットツールで感動を共有する/「2つの顔」がもたらす「掛け算」の相乗効果/スーパーマイノリティへの道/「週末起業」のススメ/グリーも副業から始まった/本業を「少しずらす」と副業が見えてくる/「先に仕掛ける」ことが成功を導く/やれると思ったときが始めどき
第2章 あなたは起業すれば成功できるタイプか?
一度きりの人生なのだから……/人と違うことがしたい/“あったらいいな”からアイディアは生まれる/「弁護士ドットコム」のアイディアはどこから生まれたのか/勉強は独立後でもできる/群れから離れてブルーオーシャンを見つけよ/起業は「人生修行の道場」である/土壇場の集中力/キックオフには仲間が必要/あえて事務所にいない時間を作った理由/8年間の赤字を支えたのは「複業」だった/深い溝を越えるために目標設定を/「飲みニケーション」は侮れない/社名はダサくていい/会員登録制が収益の柱に/競合サービスの登場をふせぐ方法は?/上場へ向けての加速/自分の知識レベルを見極めよ/「資本政策」を忘れるな/経営をパンクさせないための原則/上場は「企業にとっての成人式」/10年粘る覚悟を/時価総額が1000億円を突破/新たなサービスとアーリーアダプター/人生を変える「越境」/国会議員に挑戦した理由/生き方をチューニングする/YouTuberだって2つめの顔になる
第3章 こんな副業はアウト!
副業の定義とは?/副業を理由にクビにできますか?/注意しても副業を続ける社員をどうする?/会社側とどう交渉する?/副業と解雇をめぐる判決例は?/キャバレー勤務はOK?/風俗勤務はOK?/これからのスタンダードはどうあるべき?/副業で懲戒解雇?/副業が「背任」や「横領」にあたる?/損害賠償請求される副業の仕方がある?/手持ちの名刺で営業をかけるのはNG/会社を辞めて独立する際の注意/アパート経営は副業か?/FXやデイトレは大丈夫?/確定申告を怠ると課せられる「無申告加算税」/青色申告のメリット/住民税による「会社バレ」をふせぐためには/税金は「最適化」しておくべき/「思わぬトラブル」にそなえるために/会社がカオスになるのをふせぐ就業規則/「副業詐欺」にも注意!/複業生活を楽しく過ごすために
第4章 本気で複業を考えるあなたのためのチェックリスト
複業情報サイトを利用する/心底やりたいかを見極めよ/個人ポートフォリオをつくる/起業に適した年齢は?/「得意」を売り買いするスキルシェア/「与える」ことから始めよう/注目される努力をする/パートナーの選び方/初期投資はできるだけ抑える/いつ副業を本業にするか/売上1000万円が独立の目安/資本政策で間違うと致命傷/資産管理会社のメリット、デメリット/「上場」の条件を知っておく/一歩、前へと足を踏み出す意味
おわりに

書誌情報

読み仮名 フクギョウデセイコウスル
シリーズ名 新潮新書
装幀 新潮社装幀室/デザイン
発行形態 新書、電子書籍
判型 新潮新書
頁数 208ページ
ISBN 978-4-10-610838-9
C-CODE 0236
整理番号 838
ジャンル ビジネス・経済
定価 814円
電子書籍 価格 814円
電子書籍 配信開始日 2019/11/22

蘊蓄倉庫

副業と兼業と複業とパラレルワーク

 世は副業ブーム。「副業で稼ぐ!」といった惹句もあちこちで見かけますが、では「複業」とはなんでしょう?
 いずれも法的に明確な区分のある言葉ではないのですが、「副業」は「本業」という「主」に対して「従」の関係にある働き方。「兼業」は、「兼業農家」という言葉を思い起こしていただければと思いますが、「主」の仕事と「従」の仕事が定かではない働き方。そう理解すればよいかと思います。「複業」は最近聞かれるようになった言葉で、本業を複数持つ働き方。「パラレルワーク」と言ったり、そういう働き方をする人を「パラレルキャリア」「マルチジョブホルダー」と呼ぶこともあるようですが、まだまだ定着しているとは言えないかもしれません。
 いずれこうした働き方の多様性も、すっきり言葉が通じる日が来るのでしょうね。

掲載:2019年11月25日

担当編集者のひとこと

若い人たちがうらやましくなります

『「複業」で成功する』の企画を進めている間に気づいたことがあります。いま、20代30代の若い人たちの中に、大手の会社に籍を置きながら、別の会社にも籍を置いている人がちらほらいるのです。そろそろ50に手が届こうかという身からすると、「えええ? そんなのあり?」と思うのですが、確かに彼らは優秀で、会社としても手放したくない人材であろうことは直接話してみれば納得です。
「だからといって……」とも第二次ベビーブーム世代の自分などは思ったりもします。我々の世代なら「あっちの会社で仕事がしたい」なんて言えば、「じゃ、うちやめれば?」とあっさり言われそうですし、代わりなんて実際、いくらもいたでしょう。
 第二次ベビーブームのピーク時、1970年代前半には、日本の1年の出生数は200万人を超えていました。ところが今年31歳の平成元年生まれは124万人、2018年となると出生数は91万人です。
 これで人材の奪い合いにならないわけがありません。
「少子高齢化」などというと暗い話ばかりのように思えますが、こと若い人たちの働き方に限れば、その多様性や一人一人の尊重のされ方、チャンスに巡り会う確率などは、我々の世代よりはるかに豊かなのではないか? などとも思ったりするのです。
『「複業」で成功する』は、「副業解禁」が世の趨勢である中、副業のその先、本業を複数持つ「複業」がどんな可能性を生むかを論じた本です。著者の元榮太一郎さんは弁護士でありながら弁護士ドットコムを創業、現在、国会議員も務める「複業」の先駆けとも言える方です。その言葉の数々は説得力がありますし、これからの社会をどう生きればよいか、勇気ももらえる本になっていると思っています。

2019/11/25

著者プロフィール

元榮太一郎

モトエ・タイチロウ

1975(昭和50)年米国イリノイ州生まれ。慶應義塾大学法学部卒。旧司法試験合格後、アンダーソン・毛利法律事務所に勤務するが三年で独立、弁護士ドットコムを創業。2019年11現在、同社の代表取締役会長、弁護士、参議院議員の“三足のわらじ”を履いて活躍中。

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