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美術展の不都合な真実

古賀太/著

836円(税込)

発売日:2020/05/18

書誌情報

読み仮名 ビジュツテンノフツゴウナシンジツ
シリーズ名 新潮新書
装幀 新潮社装幀室/デザイン
発行形態 新書、電子書籍
判型 新潮新書
頁数 216ページ
ISBN 978-4-10-610861-7
C-CODE 0271
整理番号 861
定価 836円
電子書籍 価格 836円
電子書籍 配信開始日 2020/05/22

■入場前から大行列 ■チケット高騰 ■お土産ショップに強制入場 ←全部ワケがある! 元企画者が裏事情を徹底解説。

フェルメール、ゴッホ、モネ――屈指の名画が来日するのは、有数の芸術愛好国だから? 否、マスコミが主導し、大宣伝のなか開幕する「美術展ビジネス」が大金を生むからだ。「『〇〇美術館展』にたいした作品は来ない」「混雑ぶりは世界トップレベル」「チケット代の利益構造」「“頂点”に立つ国立美術館・博物館」等、新聞社の事業部で美術展を企画した著者が裏事情を解説。本当に観るべき展示を見極める目を養う必読ガイド。

目次
はじめに――異例ずくめの「フェルメール展」
第1章 混雑ぶりは「世界レベル」の日本式展覧会
展覧会トップ10リスト/入場者の多い美術館・博物館/「企画展」と「常設展」の違い/なぜ新聞社が展覧会をやるのか/新聞社ならではの大宣伝/5億円を超す総経費
第2章 なぜ「○○美術館展」が多いのか
チケットに記された重要情報/驚くべき美術館軽視/準備は開催3〜5年前から/「貸し出し作品リスト」/個展と「○○美術館展」はこう違う/「個展」はこれほど難しい/テレビ局が気にするポイント/たいした作品は来ない/開催館への弊害/一番かわいそうなのは誰か/日本美術が海外に出る時/土下座外交を続けるのか
第3章 入場料1700円の予算構造
13の国立美術館・博物館/「渋い」展覧会/国立館の「不都合な真実」/「常設展もご覧いただけます」/マスコミとのもたれ合い/「分担金」システム/美術館連絡協議会/「これで1千万円です」/朝日企画部の名物列伝/事業部は本当に必要か/もし事業部をなくしたら
第4章 明治以降の展覧会と平成型展覧会
貸し会場として生まれた東京都美術館/「戦争画」展が大入りに/国立新美術館の時代/日本一観客を集めたのは/メガヒットとなった展覧会/メガヒットから中ヒットへ/テレビ局に学んだPR術/「図録屋」の仕事ぶり/「バーンズ・コレクション展」という分岐点/わかりやすい展示へ/日本で生まれたプロフェッショナルたち
第5章 ミュージアムとは何か
美術館も博物館もMuseum/近代美術館の登場/美術館の増加と多様化/美術館の変容/百貨店の美術館
第6章 学芸員の仕事と「画壇」の存在
カギを握るのは学芸員/姿が見えない学芸員/本来の仕事/「雑芸員」ではいけない/館長という大問題/「画壇」のパワー/ナショナル・ギャラリー構想
第7章 本当に足を運ぶべき美術館はどこか
最も見逃せないのは東京国立近代美術館/建築家が展示デザインを/やっぱり国立西洋美術館/藝大大学美術館の企画力/三菱一号館美術館の人脈、サントリー美術館のコレクション/国立新美術館が受け継いだもの/千葉市美術館、横浜美術館/世田谷美術館、東京都写真美術館
第8章 スペクタクル化する展覧会
最新フェルメール展の成績/知られざる企画請負人/売り込み攻勢の問題/複製画像という「わかりやすさ」/2つのミュージアムショップ/ビエンナーレ、トリエンナーレとは/楽しめる美術館/「リーディング・ミュージアム」の迷走/未来のための奇抜なアイデア/2019年の現代美術展を見ながら/「チームラボ」が見せた形
おわりに
主要参考文献

著者プロフィール

古賀太

コガ・フトシ

1961(昭和36)年福岡県生まれ。九州大学文学部卒業。国際交流基金で日本美術の海外展開、朝日新聞社で展覧会企画に携わる。2009年より日本大学芸術学部教授。専門は映画史、映像/アート・ビジネス。訳書に『魔術師メリエス』、共著に『戦時下の映画』等がある。

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