半グレ―反社会勢力の実像―
792円(税込)
発売日:2020/12/17
- 新書
- 電子書籍あり
「自分は捕まらないですよ。証拠が揃わないんで。」組織の実態、カネ、裏人材……当事者が詳細に語った「NHKスペシャル」待望の書籍化!!
「自分はきっちりやっていたから、絶対に捕まらない」。暴力団のように、特定の事務所を持たず、常に離合集散を繰り返し、犯罪ごとにメンバーが入れ替わる。時には一般人として普通に暮らし、必要に応じて犯罪に手を染める。暴対法を潜り抜ける“つかみどころのない悪”半グレとは何か。その正体に迫るため、成立から具体的事件まで、当事者の肉声を基に炙り出す――。「NHKスペシャル」待望の書籍化!!
書誌情報
読み仮名 | ハングレハンシャカイセイリョクノジツゾウ |
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シリーズ名 | 新潮新書 |
装幀 | 新潮社装幀室/デザイン |
発行形態 | 新書、電子書籍 |
判型 | 新潮新書 |
頁数 | 192ページ |
ISBN | 978-4-10-610887-7 |
C-CODE | 0236 |
整理番号 | 887 |
ジャンル | 社会学、事件・犯罪 |
定価 | 792円 |
電子書籍 価格 | 792円 |
電子書籍 配信開始日 | 2020/12/17 |
薀蓄倉庫
半グレ誕生の経緯を詳しく
「半グレ」とは暴力団でも民間人でもない、中間的ないわば「グレー」な存在とされていますが、命名したのはジャーナリストの溝口敦氏です。では、そのルーツはどこにあるのか? それは、1970年代末から勃興した暴走族にあるとされています。そして80年代後半、圧倒的な存在感を持つグループが誕生しました。中国残留孤児2世・3世が中心になって結成された「怒羅権(ドラゴン)」。かつては過激な抗争を繰り広げ、現在は闇社会に君臨する集団へと変質している「怒羅権」。本書では、その創設メンバーの一人が、組織の成り立ちから変容の過程を詳細に語ります。
掲載:2020年12月25日
担当編集者のひとこと
本人たちによる赤裸々な告白
2019年7月に放送されたNHKスペシャル「半グレ 反社会勢力の実像」は大変な話題となりました。具体的事件に関与した現役、あるいは元半グレメンバーが赤裸々に、その手口や組織の実態をカメラの前で詳細に証言したからです。また、取材班が入手したマニュアル――有為なメンバーを養成するためや、相手を陥れるための手順を示した文書にも驚かされました。本書では、そうした番組で放送した部分に加え、取材班がどのようにして対象に食い込んでいったのか。放送されなかった部分に加え、後日談なども取り上げています。また半グレの歴史を詳細に振り返り、関東だけでなく関西の巨大組織の実態にもメスを入れます。
2020/12/25
著者プロフィール
NHKスペシャル取材班
エヌエイチケイスペシャルシュザイハン
NHKの大型ドキュメンタリー番組「NHKスペシャル」を取材、制作するスタッフ。本書の基になった番組は東京、大阪、京都の記者・ディレクターが共同で制作した。